研究課題/領域番号 |
21657068
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
甲田 勝康 近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
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研究分担者 |
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
中村 晴信 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (10322140)
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 助教 (10330797)
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キーワード | 体組成 / 血清脂質 / 発達 / 小児 |
研究概要 |
これまでに第二次性徴期の成長がコレステロール代謝に影響することが報告されている。一方、成長や体格の多型を詳細に検討するためには体組成の正確な把握が重要である。二重エネルギーX線吸収法(DXA法)は2種類の異なるX線エネルギーを使用することで骨と軟部組織とを判別し、全身の体組成を正確に測定する方法である。今回の目的は、第二次性徴期に着目し、DXA法で測定した体組成を分析し、体組成と血清コレステロールの多型を探ることである。静岡県の袋井市では、「小児生活習慣病予防健診」において血清コレステロールの測定が行なわれている。平成21年度は、このデータにDXA法で測定した体組成のデータをリンクさせて検討した。体組成の測定は、全身型DXA測定装置搭載バスを袋井北小学校に持ち込んで、小学5年生全員(149名)を対象に行った。DXA測定装置はHologic社製QDR4500Aである。DXA法により極めて微量のX線を用いることによって全身および四肢や体幹別の筋肉・脂肪・骨量を測定した。本研究への参加については、研究の目的、予想される結果、受診者の受ける利益と不利益、費用などを文書で説明し、保護者の署名捺印をもって承諾を得た。研究計画は近畿大学医学部倫理委員会の承認を得て行った。その結果、LDLコレステロールは体脂肪量(割合)と正の関係、筋肉や骨量(割合)と負の関係が認められ、HDLコレステロールは体脂肪と負の関係、筋肉量と正の関係が認められた。第二次性徴期の発育と血清脂質との関係が示唆された。平成21年度研究は当初の目的および計画を変更することなしに終了した。
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