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2009 年度 実績報告書

生物微弱発光を利用した収穫後青果物の環境ストレス耐性評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21658012
研究機関東京農業大学

研究代表者

馬場 正  東京農業大学, 農学部, 教授 (80277243)

キーワード園芸学 / 環境 / バイオフォトン / 植物 / 老化
研究概要

収穫後の青果物は、乾燥などの環境ストレスを受け、鮮度や内部品質の低下を引き起こす。個々の青果物の環境ストレス耐性にはばらつきが大きく、それを正当に評価することで効率的な流通が可能となり、さらに耐性のすぐれた青果物は高付加価値商品として消費者に提供できる。本研究では、環境ストレス耐性(その結果として変化する「鮮度」や「内部品質」)を非破壊かつリアルタイムで評価するシステムとして、「生物微弱発光」に着目し、その利用可能性を実証することを目的とした。
供試材料として、周年供給され、収穫後の乾燥ストレスに敏感に反応するオオバ葉を選んだ。オオバ葉は、採取株の新旧や採取位置を問わず、一定の大きさに達した時に収穫されるため、品質にばらつきが大きいことが予想される。
まず市販のオオバ葉の内部品質として抗酸化活性を測定したところ(n=10)、2.8倍程度の差異がみられた。また収穫後のオオバ葉にみられる褐変発生時期を観察したところ、貯蔵後4日で発生する葉もあれば8日たっても発生しない葉もあった。一方褐変発生時の葉重減耗率は26.3±1.1%とばらつきが小さく、さらに褐変発生とともに過酸化水素の急激な増加がみられた。このように、葉重減耗率が小さく乾燥ストレスに強いオオバ葉では、過酸化水素の発生が遅く、それに伴い褐変発生が遅れることがわかった。そこで葉重減耗率を非破壊かつ迅速に評価するため、呼吸量と生物微弱発光の一つである「遅延蛍光値」を計測したところ、両者とも葉重減耗率と有意な相関がみられた。呼吸量の測定には約1時間を要するが、遅延蛍光値は数十秒で済んだ。
このように遅延蛍光値を用いることで、環境ストレス耐性の評価を非破壊かつ迅速に行える可能性が見出せた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] オオバ生葉の棚持ち期間の個体間差と過酸化水素生成2009

    • 著者名/発表者名
      馬場正
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      秋田大学手形キャンパス
    • 年月日
      2009-09-26

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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