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2009 年度 実績報告書

チューリンジェンシス菌新規細胞毒素の挑戦的分子探索

研究課題

研究課題/領域番号 21658032
研究機関九州大学

研究代表者

北田 栄  九州大学, 理学研究院, 助教 (20284482)

キーワードバシラス菌 / 毒素 / がん / 原虫
研究概要

近年、殺虫性微生物Baeillus thuringiensis(Bt菌)株からがん細胞に作用する新しい毒素パラスポリンを発見した。今回、バイオメディカル資源となり得るBt菌を国内のみならずグローバルに探索し、新たな抗がんタンパク質を発見する。さらに新たなチャレンジとして、抗病原寄生虫への毒素を探し、トリパノソーマなどのアフリカ大陸などに蔓延する重篤な寄生虫病の予防、治療ヘバイオシーズとすることを目標とし研究を進めた。初年度は主にサンプリングとBt菌の効率的なスクリーニング法の確立を行った。サンプリングは国内4ヶ所(福岡県、熊本県、福島県、北海道)の土壌や植物の葉などを採取した。研究連携者(跡見博士・京都大学)から、南極で分離されたバシラス・セレウス属とリボソームDNAが一致する菌株を頂いた。サンプリングからBt菌の分離を試みたところ、現在数株のBt菌を単離した。南極で分離されたバシラス菌は胞子形成時に封入体を形成せず、Bt菌ではないと考えられる。福岡県工業技術センター生物食品研究所のBtライブラリーから、100株のBt菌の譲渡を受けた。Bt菌の簡便な判別法は、栄養選択培地や封入体を利用した染色法でコロニーの識別を試みたが、明確な判別には至っていない。ただし、顕微鏡観察では明確な封入体の染色像が見られるため、画像情報処理技術などを駆使すれば、簡便で自動的なBt菌の1次判定法の確立が可能と考えられる。一方、アフリカなど熱帯地域で蔓延するトリパノソーマ感染症の対策として、抗原虫作用性のBt菌毒素活性としてパラスポリン2(PS2)を用いて解析した。この結果、PS2は血流型、唾液腺型トリパノソーマに対して毒性を示すことがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] GPI-anchored proteins for the efficient cytocidal action to human hepatoma cells2009

    • 著者名/発表者名
      Kitada, et al.
    • 雑誌名

      Toxicology 264

      ページ: 80-88

    • 査読あり
  • [学会発表] Mega complex of anti-tumor cry toxin parasporin-2 in hepatoma cell membrane2009

    • 著者名/発表者名
      北田栄(筆頭), ら, 他2名
    • 学会等名
      6^<TH> Annual Pacific Rim Conference on the Biotechnology of Bacillus thuringiensis and its Enviromental Impact
    • 発表場所
      New Delhi, India
    • 年月日
      2009-11-26
  • [備考]

    • URL

      http://homepage2.nifty.com/you-know-me/ppp/index.html

  • [備考]

    • URL

      http://homepage2.nifty.com/you-know-me/ps/index.html

  • [産業財産権] がん作用性パラスポリン-2受容体及びその利用2009

    • 発明者名
      北田栄, 阿部雄一, 嶋田拡靖
    • 権利者名
      国立大学法人九州大学
    • 産業財産権番号
      特願2009-218868
    • 出願年月日
      2009-09-24

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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