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2009 年度 実績報告書

樹木生体成分の効率的な新規抽出装置開発

研究課題

研究課題/領域番号 21658061
研究機関京都大学

研究代表者

黒田 宏之  京都大学, 生存圈研究所, 講師 (00115841)

キーワード高圧装置 / DNA抽出 / オルガネラDNA / アカマツ
研究概要

装置の製作:加圧モジュールとして木質材料分野で用いられるプレス機器への装着を検討した。しかし、圧力400MPaを達成するために試料室が小さくなる、加圧条件の選択肢が限定されるなどの理由で本方式を断念した(2009年4月)。代わりに加圧モジュールとして手動の水圧ポンプと油圧ポンプの2段方式を採用することで、理論上400MPaを達成できた。最終的に試料室300mlの装置が予算内で出来上がった(2009年9月)。しかし、加圧に要する時間と労力が多大なため、抽出条件の検討ができる装置ではなかった。そこで、製作会社とその代理店の協力をあおぎ、レンタル方式の自動加圧装置を準備してもらった。装置の性能に関しては、100MPaまでの圧力処理には5分以内を、300MPa超の圧力処理に20分以上を要したが、十分、高圧抽出試験に耐えるシステムとなった(2010年1月)。
試作装置の性能試験:50MPa程度の高圧で目的の標的酵素は失活した。そこで、樹木由来のDNA抽出を中心に検討を進めた。アカマツの針葉(冬季、実験当日採取)および30年生樹幹二次木部(秋季採取後、室温風乾)を用いた。試料断片(3マイクロリットル前後)をDNA抽出液(20マイクロリットル)とともにPCRチューブに入れ高圧処理、抽出液の一部を直接PCRにかけて、葉緑体DNAおよび核DNAの抽出効率を評価した。その結果、1)高圧・減圧繰り返し処理がDNA抽出に効果的であった。2)200MPaまでの圧力では、細胞質DNAの特異的抽出に効果があり、核DNAは検出できなかった。3)本装置は、酵素活性を失活させることからオルガネラDNAやmRNAの抽出に有効であることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] アカマツ林の健全性評価2010

    • 著者名/発表者名
      黒田宏之, 松田知成, 服部正泰, 黒田慶子
    • 雑誌名

      京都大学生存基盤科学研究ユニット 研究成果報告会講演要旨集

      ページ: 107-110

  • [雑誌論文] 高圧容器を用いた樹木生体高分子の抽出2010

    • 著者名/発表者名
      黒田宏之
    • 雑誌名

      第60回日本木材学会大会研究発表要旨集 M18-1000

      ページ: 70

  • [学会発表] 高圧容器を用いた樹木生体高分子の抽出2010

    • 著者名/発表者名
      黒田宏之
    • 学会等名
      第60回日本木材学会大会研究発表
    • 発表場所
      宮崎市
    • 年月日
      2010-03-18
  • [学会発表] アカマツ林の健全性評価2010

    • 著者名/発表者名
      黒田宏之, 松田知成, 服部正泰, 黒田慶子
    • 学会等名
      京都大学生存基盤科学研究ユニット研究成果報告会
    • 発表場所
      宇治市
    • 年月日
      2010-03-01

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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