研究概要 |
1.成長関数に用いる指数関数の4次元的性質 成長関数で用いる指数関数[exp(θ)]は、4次元特殊相対論のボンディK因子[((1+v/c)/(1-v/c))^0.5、c:光速度、v:物体の速度]に等しい。exp(θ)のθを成長を表すrt,rx,ry,rz[t:時間、(x,y,z):三次元空間、r:相対成長率]で置換すると、成長現象は4次元の現象に見え、4次元時空だからこそ時空軸に沿う成長現象の生じることが示唆された。 2.指数関数とニュートン力学との類似性を用いた成長関数階層構造の解析 初等成長関数[W=W_0exp(rt)、W:重量]の力学は、(成長速度の2乗)=(重量×成長加速度)であり、ニュートンの運動方程式、(運動量の時間変化)=(質量×運動加速度)と似ている。そこで、(成長速度の2乗)÷(重量×成長加速度)を、ベルタランフィ、リチャーズ、ミッチェルリッヒ、ロジスティック、ゴンペルツの主要成長関数に適用した結果、ベルタランフィ関数(漸近性、指数増加)から、リチャーズ(漸近性、指数増加)、ミッチェルリッヒ・ロジスティック・ゴンペルツ(全て漸近性)、初等成長(指数増加)が系統的に導かれ、漸近性と指数増加を含む成長関数の階層構造が確認された。 3.指数関数の虚数単位への崩壊と波動関数の出現 指数関数と等しいボンディK因子は、[((c/v+1)/(c/v-1))^0.5]と変形することにより、v→∞で、虚数単位[(-1)^0.5=i]に崩壊する。v→∞を4次元特殊相対論のローレンツ変換に適用すると、実数の時空間は虚数の時空間になり、また虚数単位の表現[i=exp(i(π/2))]から、波動関数が出現する。これは、禁止されている無限大の速度が波動関数に吸収され、複数の場所に同時刻に存在する量子的共存を示唆することになった。 4.4次元成長力学 以上の結果、4次元成長力学は指数関数の4次元的性質に起因し、指数関数を用いる成長現象はミクロからマクロまでを含む自然現象の基盤の一部であると結論された。
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