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2009 年度 実績報告書

性決定遺伝子情報を利用したミツバチ近交系の作出に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21658095
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

木村 澄  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所家畜育種増殖研究チーム, 主任研究員 (30399422)

キーワードミツバチ / 性決定遺伝子 / 近交系 / ミツバチゲノム
研究概要

セイヨウミツバチ近交系統作出に資するために、近交退化の大きな要因である性決定遣伝子(csd)のホモ化を回避し、それ以外の遺伝子座をホモ化するための実用可能な閉鎖群の交配方法を考案する。この目的のために、対立遺伝子数などのcsdの集団遺伝学的情報を明らかにし、コンピューターシミュレーションを用いて、csd情報を交配に組み入れた場合の、近交度の変動などの遺伝的〓勢を予測する。
平成21年度は性決定遺伝子解析の簡便な方法を開発し、コンピューターシミュレーションによる集団におけるcsd遺伝子の動態を調査した。
(1)ミツバチゲノムプロジェクトデータベースよりcsdおよびその周辺領域から、PCRプライマーを網羅的に設計し、PCR産物を制限酵素で切断し、PCR-RFLP条件を明らかにした。その結果、cDNAを用いた場合と同等な結果を示すPCRプライマーと制限酵素の組み合わせを得た。その条件で、ある集団中の20群でcsdの対立遺伝子の数を検査したところ、csd対立遺伝子数は、7から12で、最頻値は10であった。
(2)csdの集団内の動態を探る為に、ミツバチのような半数・倍数体の生物において、交配法によってホモ化の違いを検討した。その結果、二倍体生物の「近交を避けた交配法」を用いても、ミツバチでは、性決定遺伝子のホモ化を回避し、集団内の対立遺伝子数の維持が可能であることが明らかになった。また、コロニー数8を想定したコンピューターシミュレーションにおいて、最大近交回避交配と循環交配を比較したところ、初期世代においては前者の方が近交度の上昇が押さえられるが、性決定遺伝子のホモ化が速く進むことが明らかになった。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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