研究課題/領域番号 |
21658103
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
遠藤 秀紀 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30249908)
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研究分担者 |
佐々木 基樹 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (50332482)
鯉江 洋 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (20267040)
村田 浩一 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00339285)
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キーワード | 遺体 / 動物園 / 三次元 / 画像解析 / CT / レーザースキャン / 標本 / 解剖学 |
研究概要 |
動物園動物の遺体に関する三次元デジタル情報の構築・蓄積とその解析手法の確立を企図して研究を開始した。おもに動物園より生じる動物遺体について、譲渡を受け、集積、解剖、収蔵を開始した。遺体は三次元形態情報を大容量のベクトル情報に置き換えて、デジタル空間に導入することを試みた。研究組織はこれまでに動物園からの遺体収集活動を構築しつつあるため、搬送困難な大型種を含めて、大量の遺体を標本として収集し、データ蓄積を進めることに成功している。特に本年度は、遺体解剖を進めながら、骨格などの標本作製を進め、動物体の入力方式、データ保存方式、そしてデータ公開技術の高度化を図ることが骨子となった。解析については、高精度のボクセル・DICOMデータおよびポリゴン・STLデータを抽出し、まず骨格形状の解析体制を確立しつつある。骨格標本を比較検討できるだけの、標本、三次元データ、比較解析手法を揃えていくことが研究の核心となった。入力装置としては、医療用CTスキャナーと三次元レーザースキャナーを用いている。DICOMフォーマットを基軸にして、世界中でさまざまな解析に利用可能な、データファイルの作成と蓄積を進めた。医療用CTを運転している解析ユニットでは、三次元情報からの定量的理論化を実現、標準化三次元情報を公開し、解析するための手法を具体化した。三次元化された骨格形態の表面形状を構成するデジタルデータの集合体を比較し、形態学的形質を把握議論できる環境を整備した。運動機能や循環機能に着眼点を置きながら、遺体や標本資料から得られた大量のデジタルデータから、解析環境を完備しつつある。
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