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2010 年度 実績報告書

ブタから的直接的日本脳炎ウイルス感染の可能性-人の自然抗体による感染防御機構-

研究課題

研究課題/領域番号 21658104
研究機関東京大学

研究代表者

松本 安喜  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (90251420)

キーワード日本脳炎ウイルス / α1,3ガラクトース / 表面糖鎖 / 自然抗体 / 感染防御
研究概要

本研究は、節足動物媒介性の日本脳炎ウイルスが、増幅動物である豚から直接人体に感染する可能性があるのかどうかということ、さらに豚から直接感染しにくい理由が、ヒトおよびアジア・アフリカ由来の霊長類に存在するα1.3Gal糖鎖構造に対する自然抗体による中和によるのかどうかということを免疫学的に検証することを目的としている。昨年度は、日本脳炎ウイルスワクチン株(JEV at株)を用い、α1,3-Gal糖鎖を細胞表面に発現する豚由来PK細胞と発現しないアフリカミドリザル由来Vero細胞に感染させたJEV(JEV/PKおよびJEV/Vero)を用い、JEV/PKはα1,3-Gal糖鎖を発現しており、抗α1,3-Gal糖鎖抗体により中和されるのに対して、JEV/Veroはα1,3-Gal糖鎖を発現しておらず、抗α1,3-Gal糖鎖抗体により中和されないことを確認し、さらに、旧世界ザル血清には抗α1,3-Gal糖鎖抗体およびJEV/PK中和活性が存在する一方、新世界ザル血清には存在しないことをα1,3-Gal糖鎖を抗原としたELISAおよび中和試験により示した。本年度は、α1,3-Gal-BSAを吸収体として用い、旧世界サル血清中に抗α1,3-Gal糖鎖抗体以外にJEV/PKを傷害する活性がないことを中和試験により明らかにした。病原性日本脳炎ウイルスがヒトに対する第4種感染症に指定されたことから、施設認可を取る必要があり、認定は得られたものの、病原性ウイルスを用いた感染実験まで遂行することができなかった。今後、今回確立された手法を用い、旧世界ザルを用いて、α1,3-Gal糖鎖を表面に発現するからブタ由来のJEVが血清中の抗α1,3-Gal糖鎖抗体により中和されるかどうかを、動物感染実験により検証したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Protective effects of the immunopotentiator from Pantoea agglomerans 1 on chemotherapeutic agent-induced macrophage growth inhibition.2010

    • 著者名/発表者名
      Hebishima, T, et al.
    • 雑誌名

      Anticancer Research

      巻: 30 ページ: 2033-2040

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Recovery from immunoxuppression-related disorders in humans and animals by IP-PAI, an edible lipopolysaccharide.2010

    • 著者名/発表者名
      Hebishima, T, et al.
    • 雑誌名

      Anticancer Research

      巻: 30 ページ: 3113-3118

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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