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2009 年度 実績報告書

オートファジー現象における隔離膜形成・伸張機構の微細構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 21659045
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

和栗 聡  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30244908)

キーワードAtgタンパク質 / オートファゴソーム / 隔離膜 / 電子顕微鏡 / DFCP1 / オメガソーム
研究概要

本研究では、各種Atgタンパク質欠損線維芽細胞において誘導されるオートファゴソームについて、特殊固定法を用いて詳細に形態学解析を行うことで、その生合成機序を明らかにする。本年度は特殊固定法の確立とAtg3欠損線維芽細胞を用いた解析を主に行った。
1. オートファゴソーム隔離膜の観察を目的として様々な固定条件を試した。グルタールアルデヒド、パラホルムアルデヒド、オスミウム酸の至適濃度、バッファーの種類、固定温度、固定時間等の条件設定を行った。他のAtgタンパク質欠損細胞の解析に応用可能なレベルに達した。
2. Atg3欠損線維芽細胞において蓄積される隔離膜を電子顕微鏡観察したところ、隔離膜近傍に多くの小管状構造が見られ、これらの一部は隔離膜および粗面小胞体と連続していた。このことは小管状構造が隔離膜の前駆体であることを示唆する。また、しばしば多重隔離膜構造が見られ、このことはAtg3欠損により隔離膜形成の初期段階の制御異常の存在を示唆する。
3. オメガソームのマーカーであるGFP-DFCP1を安定に発現した細胞株を用いて、免疫蛍光法による解析を行ったところ、Atg3欠損によりDFCP1陽性顆粒が蓄積し、多くはAtg16L陽性顆粒と一致していた。高倍率で観察すると、お互いのシグナルは完全に一致しておらず、DFCP1が上記2で記載した小管状構造に相当するものと考えられた。
以上の成果は学会に発表した。これらを踏まえ次年度は、形態計測およびAtg5,7,16L,FIP200欠損線維芽細胞について解析を展開し、論文作成を進める予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The selective autophagy substrate p62 activates the stress responsive transcription factor Nrf2 through inactivation of Keapl2010

    • 著者名/発表者名
      Komatsu M
    • 雑誌名

      Nature Cell Biology 12

      ページ: 213-223

    • 査読あり
  • [学会発表] Atg3欠損マウス線維芽細胞で見られたオートファゴソーム様構造の形態学的解析2010

    • 著者名/発表者名
      山田茜
    • 学会等名
      第115回日本解剖学会
    • 発表場所
      盛岡
    • 年月日
      2010-03-30
  • [学会発表] ラット皮膚創傷治癒過程におけるMAP1LC3の免疫組織学的動態解析2010

    • 著者名/発表者名
      浅井笑子
    • 学会等名
      第115回日本解剖学会
    • 発表場所
      盛岡
    • 年月日
      2010-03-30
  • [備考]

    • URL

      http//www.fmu.ac.jp/home/anatomy2/anatomy2_index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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