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2010 年度 実績報告書

リン酸化ヒスチジンの同定法の開発とヒスチジンリン酸化タンパク質の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21659073
研究機関久留米大学

研究代表者

三浦 芳樹  久留米大学, 分子生命科学研究所, 講師 (90279240)

キーワードタンパク質 / リン酸化 / シグナル伝達
研究概要

リン酸化による情報伝達機構は生命を理解する上で最も重要で普遍的な反応のひとつである。しかし、セリン、トレオニン残基やチロシン残基のリン酸化反応に比べ、哺乳類でのヒスチジン残基リン酸化反応の解析はまだ研究が少ない。これはリン酸化ヒスチジンの化学的に不安定なことと抗リン酸化チロシン抗体の様なリン酸化ヒスチジンを解析する良いツールがないことが原因である。そこで、リン酸化ヒスチジン特異的なボスファターゼであるPHP-1を用い、ヒスチジン残基リン酸化タンパク質の解析が行えるかを検討した。大腸菌で発現させたヒトPHP-1タンパク質は分子内のCys残基のジスフィルド結合によりマルチマーを形成するため、活性に係らないCys残基をSer残基に変異し安定性を高めた。また、PHP-1のホスファターゼ活性に係るが、その基質結合には影響がないHis残基を変異させたPHP-1変異体を用いてHEK293細胞、HL-60細胞抽出液中の結合タンパク質をファーウエスタン法による解析を行った。その結果、PHP-1変異体は293細胞、HL-60細胞中のタンパク質と特異的に結合した。また、リン酸基に対して特異的に結合するPhos-tagにより、これらの結合タンパク質の幾つかはリン酸化されていることが明らかになった。リン酸化ヒスチジンは酸性処理によりリン酸基が遊離することが知られているがこの処理によりPHP-1と結合が無くなること、またPhos-tagとの反応が低下することより、このPHP-1変異体によって認識されるバンドが、リン酸化ヒスチジン残基を持つタンパク質である可能性が示唆された。

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公開日: 2012-07-19  

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