研究課題
本年度ではすでにノックアウトマウスやラットなどで成功した新しい技術としてZinc Finger Nuclease(ZFN)法を改良し、ノックアウトウサギの作製に応用させることを目指した。昨年度に作製した三つのウサギCETP遺伝子部位(エクソン3、エクソン8、エクソン2)を変異させるZFNクローニングベクターを設計した。これらのベクターを用いて、ウサギの受精卵へのマイクロインジェクションを行い、ウサギCETP遺伝子を欠損させる可能性と成功率の比較を行った。検討の結果、3個のうち、Set1ベクターはウサギCETP遺伝子を欠損させる確率が一番高く、遺伝子Targetベクターとして使用できると判断した。今後、Set1ベクターを用いて、引き続いてマイクロインジェクションを行うことにした。また、実験ツールとしてのクローンウサギ技術の簡易化並びに実用化を推進するために、ヒト家族性高脂血症モデルであるWHHLウサギの(妊娠2週間)胎児から分離した皮膚線維芽細胞を用いて、核移植によるクローンウサギの作製を5回行った。しかし、今回仮親ウサギは、出産せず、WHHLクローンウサギの誕生には至らなかった。その原因としては、培養条件下でWHHLウサギの胎児線維芽細胞の増殖能は通常のJWウサギより遅いことが考えられる。今後、本研究室で作製されたヒトアポ蛋白AII遺伝子導入ウサギの線維芽細胞を用いたクローンウサギ作製も試みる予定である。更にレンチウイルスRNAi技術を用いて、ノックダウンウサギの作製にも挑戦した。その結果、ノックダウンウサギのF1血漿CETP蛋白濃度が約50%、正常ウサギより低値であった。今後、この技術を用いてノックダウンウサギの作製が可能かどうかを検討することにした。
すべて 2012 2011 その他
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)
J Atheroscler Thromb
巻: 19 ページ: 213-226
J Thromb Thrombolysis
巻: 33 ページ: 301-307
Histol Histopatol
巻: 27 ページ: 529-535
PMID:22374730
Atherosclerosis
巻: 222 ページ: 292-294
DOI:10.1016/j.atherosclerosis.2012.01.048
J Biomed Biotechnol
巻: 2012 ページ: Article ID 506159(7 pages)
DOI:10.1155/2012/506159
Hypertension
巻: 57 ページ: 731-737
J Thromb Haemost
巻: 9 ページ: 201-208
Aquat Toxicol
巻: 105 ページ: 71-77
DOI:10.1016/j.aquatox.2011.05.012
Transgenic Res
巻: 20 ページ: 867-875
DOI:10.1007/s11248-010-9467-5
http://www.med.yamanashi.ac.jp/clinical_basic/pathol01/