研究概要 |
登録者は全体で1112名、介入群:601名(男性:254名、女性:347名)、非介入群:511名(男性:193名、女性:318名)平均年齢、介入群:81.3±8.0(SD)歳、非介入群:81.3±8.3,p=0.909で両群に差はなかった。 要介護分類では全体で要支援+要介護1:22.4%、要介護2:27.7%、要介護3:23.3%、要介護4:14.3%、要介護5:12.3%でありこの分布に介入、非介入の両群間に有意な差はなかった(p=0.586)。独居率は介入群で18.0%、非介入群で19.6%(p=0.495)、2年以上在宅で療養している割合は介入群で72.7%、非介入群で74.8%(p=0,441)であった。全体の35.5%、16.7%、48.4%、5.2%、9.4%、16.2%、38.4%、35.8%、64.9%がそれぞれ訪問看護サービス、通所リハ、通所サービス、訪問リハ、訪問入浴、ショートステイ、訪問介護、訪問診療、福祉レンタルを使用していた。介入群、非介入群で差を認めたのは訪問診療利用率(介入群:30.9%、非介入群:41.5%,p<0.0001)のみであった。基本的ADL(Barthel index : range : 0-100)は全体で61.9±30.3で両群間に有意な差はなく、疾患別では高血圧、脳血管障害、認知症、心不全がそれぞれ57.6%、41.0%、49.1%、17.3%で、心不全のみ両群間で有意な差を認めた(介入群:19.6%、非介入群:15.5%,p=0.023)。併存症の重症度を表すCharlson comorbidity indexは介入群:2.7±1.8、非介入群:2.6±1.9、p=0.729と両群で差を認めなかった。また、服薬薬剤数も介入群:7.1±4.1種類、非介入群=6.8±4.0種類(p=0.292)、geriatric depression scale-15得点、介入群=6.7±3.4、非介入群:6.6±3.5(p=0.521)で両群に差はなかった。 1112名中、主介護者が存在するのが全体で965名(86.8%)であるが介入群で89.0%、非介入群で84.1%と両群間に有意な差を認めた(P=0.017)。主介護者の全体の平均年齢は61.9±30.3歳、主介護者が男性であるのは24.4%で両群間に差を認めず、介護歴が2年以上の割合は72.5%で両群間に差を認めなかった。 昨年11月に1年間の観察が終了し、現在2年目に入り、順調に経過している。
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