研究課題
医療資源ベクトル解析法とは、個々の医療資源が持つ方向性と大きさを解析するものと定義し、それを有効利用することにより、限られた医療資源を適正に活用することにより最大の効果が期待できる方法論を確立することを目的とするものである。3年間で完成を目指す本研究において、医療資源ベクトル解析法を確立するにあたり、初年度はデータの収集・集積法とベクトル解析法の手法を考案した。医療経済学・医療経営学・医療統計学の文献をもとに医療の現状把握を行い、日常診療に伴う診療資源の報告とそれを基にした解析、患者満足度・職員満足度の観点から基本的な解析法を考案した。医療機関における臨床評価指標を集積し、(1)アウトカム、(2)プロセス、(3)ストラクチャーを抽出し、これらの医療資源を有形医療資源および無形医療資源に大別し、さらに人的資源・設備資源・環境資源・空間資源・時間資源・知識資源・技術資源・技能資源、などの個別の資源への細分類をおこなった。さらに各医療資源を絶対値と方向を有するベクトルで表示する方法論を考案し、集積したデータを独自に考案した医療資源ベクトル解析法のアルゴリズムをもとに、基本となるデータ解析プログラムを作成した。解析結果から、医療資源のうち人的資源は有形資源でありながら、内部に方向性を有するとともに、外部からの影響も受けるため、人的資源となる個人をどのように評価するかにより、その資源のもつベクトルは大きく変化することが明らかになった。次年度以降に、医療資源の分類と今後の大量データのサンプリング法と解析法を検討するとともに、医療資源ベクトル解析法の精度検証と大量データ処理をもとにした医療資源の可視化を行い、医療資源ベクトル解析法を展開する。
すべて 2009
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