研究課題/領域番号 |
21659131
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
関 進 京都大学, 医学研究科, 教務職員 (80422955)
|
研究分担者 |
平出 敦 京都大学, 医学研究科, 教授 (20199037)
窪田 愛恵 京都大学, 医学研究科, 教務補佐員 (50447942)
前田 祐子 京都大学, 医学研究科, 講師 (30378749)
作間 未織 京都大学, 医学研究科, 助教 (60349587)
|
キーワード | 医学教育 / 医療面接 / 画像、文章、音声等認識 |
研究概要 |
本研究は、医療面接実習時の学生と模擬患者のコミュニケーション状況評価のために、面接の場で現れる言語と非言語をメディア処理技術の手法を用いて定量的に分析することで、「良い医療面接とは何か」に対して客観的な尺度を与えることを目指す。ここで得られる成果は教育の場である医療面接実習のみならず、医療面接時の医師と患者のより良いコミュニケーション実現のための指針となると考えられる。 本年度は予備的に撮影した医療面接実習の映像を教員が評価し、その結果と映像中の被験者の振舞とを比較した。教員の評価項目は総合評価に加え、「患者との距離」、「話しの速度」など主にコミュニケーションの観点から選んでいる。総合評価と関係が深かったものとして「話し方のスムーズさ」があった。「話し方のスムーズさ」と関連が深い特徴として発話の量が考えられる。そこで映像から学生、模擬患者の発話区間を人手により切り出し、「話し方のスムーズさ」の評価との比較を行った。その結果、学生の発話区間長と「話し方のスムーズさ」には関連性が見出されなかったが、模擬患者の発話区間長と「話し方のスムーズさ」に相関の傾向が見られた。このことは、模擬患者の発話を引き出すことが円滑な面接であるととらえられ、面接自体の高評価につながると考えられる。 また、医療分野での非言語コミュニケーションの定量的な分析については、日本ではほとんど研究が行われていない。そこで海外での研究動向を調査・意見を交換するために AMEE2009(Association for Medical Education in Europe)へ出席をした。
|