研究課題
糖尿病の合併が認知症を増悪させるか否かを実験動物レベルで明らかにすることを目的とする。実験対象として本年度はラット脳循環障害モデルにストレプトゾトシン投与等により誘導した糖尿病合併認知症モデルを用いる。来年度はSDラットにストレプトゾトシン投与等により誘導した糖尿病モデル及びOLETFラットに脳虚血を付加するモデルの作成を試みた。脳虚血付加法として、頸動脈の結紮あるいは左房内マイクロスフェー投与により脳微小循環障害を作成した。これにストレプトゾトシン50mg/kgを腹腔内投与し、糖尿病合併認知症モデルを作成する。糖尿病マウスでは、尾部から採血を行い、グルコースヘキソキナーゼ法(タイド(R)/タイデックス(R)マイルス・三共東京)を用いて血糖値の測定を行い、目標血糖値を確認しながらインスリン投与量を決定する。経過中にも随時血糖測定を行い、目標血糖値になるようにインスリン投与量を変更していく予定である。機能的評価として、放射光微小血管造影法による細動脈の血流制御脳評価の有用性を確認した。また、機能評価後組織学的検討を行った。放射光微小血管造影検査:兵庫県佐用町の放射光実験施設Spring 8の共用実験として脳、腎臓、下肢等の微小血管造影を行った。空間解像度5-10μmの血管撮影装置により、細動脈レベル(50-200μm)の血流制御機能の定量的評価を行った。安静時の撮影後、アセチルコリン(30μg/kg,IA)の投与下で撮影を繰り返した。血管内径により3群(50-100μm、100-200μm、>200μm)に分類してアセチルコリンに対する血管内径の変化を比較した。
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