• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

腸管上皮・内分泌細胞をターゲットとした新規治療戦略の創出

研究課題

研究課題/領域番号 21659232
研究機関名古屋大学

研究代表者

林 良敬  名古屋大学, 環境医学研究所, 准教授 (80420363)

研究分担者 澤田 誠  名古屋大学, 環境医学研究科, 教授 (10187297)
キーワード糖尿病 / 発生 / 分化 / インクレチン / GLP-1 / バイオイメージング / L-細胞 / 創薬
研究概要

GLP1はインスリン分泌刺激作用・β細胞増殖促進作用を有し、この点に着目して開発されたGLP1アナログおよび、GLP1の分解を阻害して血中濃度を上昇させるDPPIV(dipeptydyl peptidase4)阻害薬が糖尿病の治療薬として注目を集めている。GLP1の主要分泌源である腸管内分泌細胞、L細胞は腸管上皮内に散在し、その単離が困難なため、GLP1の分泌制御機構の詳細な解析は不可能であった。平成21年度までにGLP1の前駆体をコードするグルカゴン遺伝子に蛍光緑色蛋白を相同組み換えによりノックインしたマウス(GCG-gfp/+)を作成し、このマウスの腸管に蛍光を示す細胞が散在していることを確認、さらに蛍光免疫組織化学法により、この細胞内にGLP1・GLP2を含む分泌顆粒が存在すること、すなわちL細胞が蛍光によりラベルされていることを証明した。平成22年度は腸管上皮細胞よりGFP陽性細胞をfluorescent assisted cell sortingにより単離することに成功した。単離した細胞の遺伝子発現プロファイルを、マイクロアレイを用いて解析を行った結果、確かにグルカゴン遺伝子を発現する細胞が選択的に回収できていることが確認できたほか、L細胞において特異的に発現する遺伝子の候補を同定することができた。これら遺伝子の発現を定量PCR法により解析すること、などにより、L細胞の増殖・分化機構を詳細に検討するのみならず、L細胞の増殖促進・GLP1分泌促進を作用機序とする新しい糖尿病治療戦略創出への足場が築かれた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Inactivation of the rcan2 gene in mice ameliorates the age- and diet-induced obesity by causing a reduction in food intake.2010

    • 著者名/発表者名
      X.Y.Sun, Y.Hayashi, et al
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 6 ページ: E14605

    • 査読あり
  • [学会発表] グルカゴン遺伝子ノックアウトマウスとプログルカゴン由来ペプチドによる代謝制御2011

    • 著者名/発表者名
      林良敬
    • 学会等名
      第16回 OSAKA BAY DIABETES FORUM
    • 発表場所
      大阪 招待講演
    • 年月日
      2011-03-06
  • [学会発表] グルカゴン遺伝子ノックアウトマウスとプログルカゴン由来ペプチドによる代謝制御2010

    • 著者名/発表者名
      林良敬
    • 学会等名
      群馬大学生体調節研究所 名古屋大学環境医学研究所 第7回 合同シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋 招待講演
    • 年月日
      2010-11-19
  • [学会発表] プログルカゴン遺伝子GFPノックインマウスにおける膵β細胞機能と形態学的評価2010

    • 著者名/発表者名
      深見亜也子、林良敬, ほか
    • 学会等名
      第53回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2010-05-28

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi