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2009 年度 実績報告書

体内時計とアレルギー性疾患

研究課題

研究課題/領域番号 21659244
研究機関山梨大学

研究代表者

中尾 篤人  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80317445)

キーワードアレルギー・ぜんそく / 遺伝子 / 体内時計
研究概要

本研究の目的は、喘息や花粉症で見られる24時間周期性(概日性)の症状発現と体内時計との関連を明らかにすることである。
本年は、マスト細胞における体内時計の存在の有無およびマスト細胞機能と体内時計との関係について主に検討した。その結果、
1.重要な時計遺伝子の1つであるPer2遺伝子及びその他の時計遺伝子(clock, cry, BMAL)でマウス骨髄由来培養マスト細胞およびマウス腹腔マスト細胞において24時間周期性の発現変化が認められることをin vitro概日振動モニター系およびreal-time PCR法によって見いだした。
2.マウス骨髄由来培養マスト細胞をIgEで刺激したときの脱顆粒反応の強さには、24時間周期性の変化が認められることをβヘキソサミダーゼ測定によって見いだした。
3.上記1,2で認められた時計遺伝子群およびマスト細胞脱顆粒反応の24時間周期性の変化は、Per2遺伝子欠損マウス骨髄由来培養マスト細胞においては消失していた。
以上の結果から、マウスマスト細胞において、体内時計システムが機能していること、またそれらの体内時計システムがIgEによる脱顆粒反応の24時間周期性の変化を調節していることが明らかになった。本知見は、最も重要なアレルギー反応であるマスト細胞の脱顆粒反応が概日性を示し、かつ時計遺伝子の制御下にあることを世界で初めて明らかにした重要な知見である(論文投稿準備中)。
次年度は、これらの知見がin vivoでも認められるか否かについて野生型マウスおよびPer2遺伝子欠損マウスを用いて明らかにしていく。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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