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2009 年度 実績報告書

レット症候群一卵性双生児のゲノム・エピゲノム比較解析に基づく発達障害遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21659254
研究機関山梨大学

研究代表者

久保田 健夫  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (70293511)

キーワード遺伝学 / 遺伝子 / ゲノム / 脳神経疾患 / 発現制御
研究概要

【研究の目的】
これまでゲノムやエピゲノムの配列やパターンは、生涯変化しないと考えられてきた.しかしこれらが一卵性双生児間で異なることが報告され、この常識が覆されつつある.本研究の目的は、精神発達に著しい差異を認めるレット症候群の一卵性双生児例を対象に、ゲノム・エピゲノムの網羅的な比較解析を行い、発達障害差異要因となった遺伝子の同定を行い、未だ確立していない後天的なゲノム変化の概念を確実なものにすることである。研究期間の2年間のうち、1年目はゲノムやエピゲノム解析で候補遺伝子を見いだし、2年目は病態との関連性を検証する。
【本年度の研究実績】
ヒトゲノム上のCNV(反復配列)領域を網羅したマイクロアレイで解析した結果、レット症候群の症状の軽重を呈した一卵性双生児間で、101カ所のCNVの双子間の違いが認められ、このうち5カ所はレット症候群の標的遺伝子(CLIC3、DYSF、GRIN1、GRIN1、GRINA、ID4)の領域内であった。またヒトゲノム上の遺伝子プロモーター領域を網羅したマイクロアレイで解析した結果、194カ所で重症な双子が軽症な双子より高メチル化されており、逆に109カ所で軽症な双子が重症な双子より高メチル化されていた。
来年度は、CNV差異を認めた遺伝子については双子間での発現差異、アレイ法でメチル化差異を認めた遺伝子についてはメチル化差異のランキング上位の遺伝子にさらに絞り込み、bisulfite sequencing法などでメチル化差異の再確認を行い、確認のとれた遺伝子の神経系での発現や機能について調べ、双子間の発達障害症状の軽重を決めたメカニズムを明らかにする。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Novel etiological and threrapeutic strategies for neurodiseases : Epigenetic understanding of gene-environment interactions.2010

    • 著者名/発表者名
      Kubota T.
    • 雑誌名

      J Pharmacol Sci 113

      ページ: 3-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Direct and real-time surface analysis and imaging of biological samples by probe electrospray.2009

    • 著者名/発表者名
      Hiraoka K.
    • 雑誌名

      J Surf Anal 15

      ページ: 279-282

    • 査読あり
  • [雑誌論文] JAK2V617F mutation-positive childhood essential thrombocythemia associ ated with cerebral venous sinus thrombosis.2009

    • 著者名/発表者名
      Kurosawa H.
    • 雑誌名

      J Pediatr Hematol Oncol 31

      ページ: 678-680

    • 査読あり
  • [学会発表] レット症候群一卵性双生児のゲノム・エピゲノム比較解析による重症度差異関連発達障害遺伝子の探索.2009

    • 著者名/発表者名
      大堀健太
    • 学会等名
      第32回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-09-16
  • [図書] エピジェネテイクス. 増刊号:遺伝子診療学-遺伝子診断の進歩とゲノム治療の展望

    • 著者名/発表者名
      三宅邦夫
    • 出版者
      日本臨床社(印刷中)
  • [備考]

    • URL

      http://www.epigenetmed.com/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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