研究課題/領域番号 |
21659297
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研究機関 | 滋賀県立成人病センター(研究所) |
研究代表者 |
東 達也 滋賀県立成人病センター(研究所), 画像研究部門, 総括研究員 (50324629)
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研究分担者 |
西井 龍一 滋賀県立成人病センター(研究所), 画像研究部門, 専門研究員 (60463212)
加川 信也 滋賀県立成人病センター(研究所), 画像研究部門, 研究員 (10393191)
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キーワード | アミノ酸輸送システム / PET検査 / 脳腫瘍 / 胸部腫瘍 |
研究概要 |
加川研究員が中心となって、放射性薬剤としての安定的な[N-methyl-^<11>C]MeAIBの薬剤合成法の開発を進め、臨床的にも使用可能な安定的な薬剤合成法を確立した。さらに西井研究員が中心となって、マウスを用いた急性毒性、亜急性毒性試験等を行い、安全性を確認した。また本研究における投与量では放射性被曝にも問題がないことが確認された。この結果から、人体への投与が可能であるとの安全性の確立がなされた。当院の倫理委員会等での検討を経て、東研究員、西井研究員が中心となって、健常ボランティアおよび担癌患者への投与に許可が平成21年4月におりている。健常ボランティア10名程度を用いて[N-methyl-^<11>C]MeAIBを使用したポジトロンエミッショントモグラフィ(PET)検査を行い、体内動態、投与量、撮影法の検討を行い、至適な投与量、撮影法を確立した。この結果、担癌患者での臨床研究に進み、脳腫瘍患者、胸部腫瘍患者を中心とした解析を開始したところである。 保険適応され、現在腫瘍PET検査の中心となっているグルコース代謝を反映したFDG-PETは一定の評価があるが、やはり炎症の鑑別等で弱点もある。これと異なるアミノ酸代謝のPET検査として、MeAIB-PETの画像は特異な腫瘍画像をもたらし、現段階ではまだまだ検討数が少ないが、炎症と腫瘍の鑑別などの点で癌治療戦略に大きく寄与する可能性が明らかにされつつある。
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