研究課題/領域番号 |
21659333
|
研究機関 | 宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
佐藤 雅美 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 特任研究員 (30250830)
|
研究分担者 |
田沼 延公 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 研究員 (40333645)
|
キーワード | 肺癌 / 遺伝子発現 / スプライシング / 解糖系酵素 / 低酸素 / 組織バンク / ワールブルグ効果 / モノクロナル抗体 |
研究概要 |
1.PKM遺伝子スプライシング異常を指標とした新規診断法の確立 (1)我々はピルビン酸キナーゼ(PKM)が肺癌において、M1→M2のスプライシング異常を起していることと見出した。検定をより大きな母集団で行うため、引き続き、手術検体に関してスプライシング異常の有無を調べた。スプライシングが以下の点で相関が認められるか否かを検討した。 ・癌組織型との相関性、・TNM因子やstageとの相関性、・再発率や予後との関連 ・肺癌で既知の遺伝子変異との相関など 2.スプライシング異常の新しいスクリーニングシステムの樹立 この診断を術中迅速診断や、喀痰検査や血清検査での腫瘍マーカーへの応用を図るために、PKM1およびPKM2のそれぞれに対する抗体作製が必要となった。 (1)PKM1およびPKM2に特異的なアミノ酸に対する合成ペプチドを合成し、これを抗原としてラットに免疫した。 (2)腸骨リンパ節を採取してミエローマとの細胞融合を行ってハイブリドーマを得た。 (3)目的とする抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニングで同定しクローン化した。 (4)クローン化したハイブリドーマを大量培養し、モノクロナル抗体を精製した。 3.PKM遺伝子スプライシング異常を引き起こす分子機構の解析 (1)発がん性遺伝子導入により、スプライシング異常が誘導されるか否かを検討した。 (2)M1→M2の変化を同定可能な可視化システムの構築を開始した。
|