研究課題
腫瘍幹細胞は特殊な微小環境(ニッチェ、niche)に存在し、細胞環境依存して分化メカニズムを起動する。細胞環境で変化する細胞内シグナルは多数存在するが、低分子GタンパクRhoは細胞接着で大きく活性化状態を変化する。特に、Rhoの下流分子mDiaは細胞間接着、細胞基質間接着からのシグナル伝達で重要な役割を担う。本研究計画では、脳腫瘍幹細胞のエピジェネティクス転換・分化誘導メカニズムを細胞内シグナルから解析を進め、Rho/mDiaシグナル操作による脳腫瘍幹細胞の分化誘導を試みることを目的としている。平成22年度は、脳腫瘍幹細胞特異的な細胞動態およびシグナル活性のバイオイメージング技術を新規に開発するためにCD133陽性細胞、GFAP陽性細胞の可視化システムの開発を進めたが、CD133プロモーターの作用が確認できなかった。腫瘍サンプルから作成したグリオーマ腫瘍幹細胞でのベクター導入に着手した。腫瘍幹細胞の存在が腫瘍再発の因子をなっていることを同定した。
すべて 2010
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Int J Clin Oncol.