研究概要 |
本研究は、ラット心肺停止モデルを用いて、全脳虚血に対する骨髄幹細胞による細胞治療の効果を検討したものである。 心肺停止-蘇生後脳症のモデル作成と評価方法を確立し、心肺停止後の-蘇生後脳の状態を、動物実験用MRIを用いて代謝(MRS機能で測定)や脳機能(fMRIで測定)を解析し、また、組織学的評価や行動学的評価する系を確立した。その上で、骨髄幹細胞の静脈内投与治療の治療効果を検討した結果、著明な治療効果が期待できることが判明した。 また、細胞治療の最適条件を投与細胞数や投与時期を変化させて検討を加えた結果、1x10^6個を可及的速やかに投与することが最適との結果が得られた。 さらに遺伝子組換え細胞を用いた実験により、BDNF, GDNF, PLGFなどの治療遺伝子を組み込んだ細胞は、脳虚血に対して更なる治療効果が得られる可能性があることが判明した。
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