研究課題/領域番号 |
21659349
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡 敬之 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (60401064)
|
研究分担者 |
吉村 典子 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60240355)
阿久根 徹 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60282662)
村木 重之 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40401070)
|
キーワード | 歩行解析 / データベース / 運動器疾患 / コホート |
研究概要 |
無線式装着型姿勢センサーを用いてパソコン画面上でリアルタイムに歩行動作を表示・解析できるモバイル歩行解析システムを構築し、本システムを用いて大規模住民コホート調査を行い、歩行データに関する正常基準値を確立するとともに、歩行障害の危険因子を解明することを目的に研究を遂行している。当該年度においては、モバイル歩行解析システムの構築が研究の中心となった。具体的には、計測に使用する姿勢計測センサー(大腿部と下腿部に1つずつ装着)を同期後、各センサーの位置情報の差分から、歩行に関するパラメーターを抽出し水平面に対する姿勢角を出力することで精度の検証を行った(センサー内には3個のジャイロと3個の加速度計が設置され、3軸角速度と3軸加速度の計測が可能である)。 また現在姿勢計測センサーから得られた情報処理するプログラムを開発中である。現段階(β版)ではVICONと同程度の精度であることが確認されているが、処理速度が不十分で測定に1例25分かかっており、システムの更なる改善を行っている。処理速度のボトルネックとして、対話式にすすめるGUIが未完成なこと、およびPC内にいったんキャッシュするリアルタイムデータを随時処理でなくテンポラリーデータとして保管していること、データブロックが大きいことが処理速度低下の主な原因となっているため、この領域のプログラムを作成・改良し処理速度改善が進行中である。上述のセンサーと解析プログラムを統合した全体システムの各処理項目のチューニングによる改善を行うことで、最終的に1例5分で測定終了可能となる歩行解析システムを構築することを目的としているが、研究の計画段階よりも高精度で小型化なセンサーのハードウエア開発に成功した。同ハードウエアを使用した最終検証を予定している。
|