研究課題
当該年度は、ヒト骨髄由来間葉系幹細胞を用い、骨髄由来間葉系幹細胞の同定のための骨、軟骨および脂肪細胞への分化能と、コロニー形成能を調べた。さらに、近年報告のある幹細胞の炎症に対する効果をマイクログリア系の培養細胞株BV-2との共培養システムを用い調べた。骨髄由来間葉系幹細胞は何度も繰り返し継代すると細胞の分化能やコロニー形成能が低下することが知られている。そのためこれまでは繰り返し継代した骨髄間葉系幹細胞は移植に適しないとされている。そこではじめに継代3、7、10世代の骨髄由来間葉系幹細胞を用いクラシカル培地(10%牛血清を含むalpha-MEM)において骨、軟骨、脂肪細胞に対する分化能、コロニー形成能を比較した。その結果、3継代目の骨髄由来間葉系幹細胞にくらべ7世代目ではコロニー形成能はそれほど変わらなかったが、10世代目ではコロニー形成能が有意に低下した。さらに骨、軟骨、脂肪細胞への分化能は3世代目に比べ、7世代目ですでに低下していた、しかし、最近注目されている抗炎症作用を古典的活性化させたBV-2の一酸化窒素産生能に対する影響で調べたところ、骨髄間葉系幹細胞は10世代目まで世代を超えて一酸化窒素産生能を抑制することが示され、この作用はよく保存されていることが分かった。これらの結果は、骨髄間葉系幹細胞の幹細胞の機能と抗炎症性の作用は別の作用によることが考えられた。さらにこれら細胞を用い、細胞表面マーカーを調べるとともに、培地の違いによる性質の違いを調べていく。
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