研究課題/領域番号 |
21659370
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
横山 修 福井大学, 医学部, 教授 (90242552)
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研究分担者 |
秋野 裕信 福井大学, 医学部, 准教授 (90159335)
青木 芳隆 福井大学, 医学部, 助教 (30273006)
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キーワード | メタボリック症候群 / 下部尿路症状 / 性機能障害 / 高脂血症 / 耐糖能異常 / 肥満 / プロスタグランジン / 膀胱機能 |
研究概要 |
「メタボリック症候群を予防することでED・LUTSの発生を抑えることができるのか」が、本研究の目的である。本年度は高血圧感受性ラットに対して高食塩食で飼育し、下部尿路機能をモニターしてメタボリック症候群、特に高血圧と下部尿路症状との因果関係を解析した。対照として食塩抵抗性ラットを使用した。その結果、2週の時点で高血圧がみられた。このラットの膀胱機能をモニターすると、1日尿量の増加とともに排尿回数の増加も認められた。しかし1日尿量の増加によると思われる膀胱壁の肥厚もみられ、これが排尿回数の増加に影響を与えている可能性が考えられる。したがって、現在は1日の飲水量を制限し、多尿が生じない条件下で膀胱機能の解析を行っている。性機能については現在測定中である。また、新たなメタボリック症候群のモデルとしてOLETF (Otsuka-Evans Tokushima Fatty)を採用し、現在飼育中である。排尿回数や1日尿量をモニターしている。 高血圧症のような生活習慣病は一度ドミノ倒しが進んだ後に進展を抑制するのはなかなか困難とされており、より上流の時点で発症を抑制するのが望ましいと考えられている。アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)を適切なタイミングで(すなわちcritical periodで)一時的に投与して高血圧を予防した時、その後膀胱あるいは尿道で生じる機能変化、遺伝子・蛋白レベルでの変化を解析している。
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