• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

ELシート発光ブレードの開発と新しい小切開手術の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 21659372
研究機関山梨大学

研究代表者

野村 照久  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (10252040)

キーワードELシート発光 / 面発光ブレード / 小切開手術 / scopeless minimum invasive surgery
研究概要

平成21年度までの研究では、実際の開創ブレードを模したプロトタイプ1を、ステンレスを使用して作成し、これに絶縁テープ+シリコンコーティングを施したものを使用して各種基礎実験(電圧照度実験、経時的照度変化、漏電実験、滅菌耐性実験など)を繰り返した。その結果、最低限の安全性には問題ないものの、医療安全基準には及ばない程度の漏電が一部に認められた。ブレードのコーティングが不十分であったため、新たに特殊なコーティングを行った。実際に手術に使用されるブレード(Thompson RetractorR (Thompson Surgical Instruments,Inc.))を使用してプロトタイプ2を作成した。作成したブレード4枚は、生食に終日浸漬した後の漏電実験ですべてがこれをクリアーした。また、プロトタイプ1を用いて行った実験の基礎データから、最大限の光量を得るために電源としては9V直流を交流変換して使用することとした。これらの条件で、実際に豚の腎摘実験を施行した。2頭の去勢雄豚(3ヶ月、約40kg)に対して全身麻酔下に3回の腎摘除術を施行した。4枚のELシート面発光開創ブレードをThompson RetractorRに装着して2人で行った。6cmの皮膚切開を加え、後腹膜アプローチで摘出、手術中は部屋の明かりはすべて消灯して肌ブレードの発光のみで直視下に手術をおこない、消灯してある腹腔鏡でビデオ撮影した。3回とも完遂され、手術時間は1時間18分~2時間38分、出血量は1g~38g。創内の明るさは肉眼視で行うには十分な照度が維持され、安全な手術が可能であった。ELブレード4枚点燈下の創縁の照度は141Lxであった。術後の絶縁検証実験ではすべてのブレードが安全基準をクリアーした。実用化が視野に入ってきているが、さらに毒性溶出実験とさらに過酷な状況での絶縁検証実験が必要である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] ELシート面発光ブレードの開発と腹腔鏡を必要としないミニマム創手術の試み2011

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 雑誌名

      日本ミニマム創泌尿器内視鏡外科学会雑誌

      巻: 第3巻(In Press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] シンポジウム:腎部分切除2.ミニマム創内視鏡下阻血下腎部分切除術2011

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 雑誌名

      日本ミニマム創泌尿器内視鏡外科学会雑誌

      巻: 第3巻(In Press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 腎腫瘍に対する腎部分切除術式の検討:ミニマム創手術と体腔鏡下手術の比較2010

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 雑誌名

      日本ミニマム創泌尿器内視鏡外科学会雑誌

      巻: 第2巻 ページ: 79-84

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 腎部分切除:ミニマム創内視鏡下手術vs体腔鏡下手術2010

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 雑誌名

      泌尿器外科

      巻: 第23巻 ページ: 683-688

    • 査読あり
  • [学会発表] シンポジウム:腎部分切除2.ミニマム創内視鏡下阻血下腎部分切除術2010

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 学会等名
      第3回日本ミニマム創泌尿器内視鏡外科学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-12-05
  • [学会発表] ELシート面発光ブレードの開発と腹腔鏡を必要としないミニマム創手術の試み2010

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 学会等名
      第3回日本ミニマム創泌尿器内視鏡外科学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-12-05
  • [学会発表] 当院におけるミニマム創手術導入の現況2010

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 学会等名
      日本泌尿器科学会甲信越合同地方会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2010-06-12
  • [学会発表] 当院におけるミニマム創前立腺全摘除術の検討2010

    • 著者名/発表者名
      野村照久
    • 学会等名
      Prostate Cancer Forum
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-05-15

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi