• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

破骨細胞分化を司る接着分子の同定、その制御機構と破綻による病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21659432
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

中浜 健一  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (60281515)

研究分担者 森田 育男  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
キーワードICAM-1 / ICAM-2 / Mac-1 / 接着分子 / 破骨細胞分化
研究概要

破骨細胞分化を司る接着分子として我々が発見したMac-1(CD18/CD11b)が結合する相手分子について研究を進めた。マウスの骨髄由来の単核球細胞をM-CSFとRANKLで刺激し、破骨細胞分化を誘導する実験系において、先ず中和抗体を用いた実験を行った。Mac-1の相手分子として考えられたICAM-1(CD54)またはICAM-2(CD102)の中和抗体(ラットモノクローナル抗体)を用いた結果、ICAM-2を中和したときのみは骨細胞分化が抑制された。さらに、他のICAM-2の中和抗体(ヤギポリクローナル)を用いても同様の結果が得られたこと、また中和抗体の効果に用量依存性があったことから、Mac-1が結合する相手分子はICAM-2であると考えられた。次にマウスの骨髄由来の単核球細胞をフローサイトメーターで分析した結果、CD19陽性のB細胞と思われる細胞およびTCRbeta陽性T細胞がそれぞれ20%、1%存在していることが確認され、それらの細胞ではICAM-2の陽性率は70%以上であった。破骨細胞分化におけるリンパ球系の細胞の関与を排除するために、リンパ球を欠くマウス(SCIDマウスおよび対照となるマウス)の骨髄由来単核球を用いて破骨細胞分化に及ぼすICAM-2中和抗体の効果を調べたところ、破骨細胞分化は野生型の骨髄由来単核球と同程度に抑制することを確認した。以上の実験結果から、破骨細胞の分化にはは骨細胞前駆細胞が発現するMac-1とICAM-2が重要な働きをしていることがわかった。現在はICAM-2とMac-1の結合による細胞内の情報伝達機構、特にSykおよびAktのリン酸化について詳細に検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cellular communications in bone homeostasis and repair2010

    • 著者名/発表者名
      Ken-ichi Nakahama
    • 雑誌名

      Cell.Mol.Life Sci.

      巻: 67 ページ: 4001-4009

    • 査読あり
  • [学会発表] 破骨細胞分化におけるICAM-2の役割2010

    • 著者名/発表者名
      李香蘭, 穐山雅子, 中浜健一, 輿石太郎, 竹田省、森田育男
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会、第83回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-10

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi