研究課題/領域番号 |
21659460
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢野 文子 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (80529040)
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研究分担者 |
西條 英人 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80372390)
杉山 円 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90451814)
前田 祐二郎 東京大学, 医学部附属病院, 医員 (20508080)
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キーワード | Co12GFPシステム / 永久軟骨再生 / iPS化 / 軟骨部分欠損 / 細胞シート工学 |
研究概要 |
1.Co12GFPシステムの確立 軟骨細胞特異的に発現する2型コラーゲンプロモーター断片(Co12)の下流にクラゲの発光蛋白(GFP)遺伝子を組み込んだ合成遺伝子を導入し、Co12GFP ATDC5細胞株を樹立した。軟骨細胞分化をGFP蛍光を指標にリアルタイムで簡便かつ非侵襲的にモニタリングすることができようになり、その細胞株に軟骨分化を誘導するインシュリンを投与し、GFP蛍光蛋白発現を蛍光顕微鏡下にて確認したところ、GFPの蛍光を発することが確認できた。さらに軟骨特異的遺伝子(2型コラーゲン、アグリカン、コンドロモジュリンー1など)の発現と軟骨基質の合成と蛍光との相関も確認できた。 2.天然及び合成低分子化合の検索 既存の天然及び合成低分子化合物ライブラリーの中からCo12GFPシステムを利用し軟骨分化誘導能を有するものを検索した。1.で樹立したCo12GFP ATDC5細胞株を96穴プレートに播種し、天然及び合成低分子化合物をそれぞれ添加し、スクリーニングを行った。ライブラリーの中で、特異的にGFPの蛍光を発するものがいくつか同定され、mRNAを回収し、リアルタイムPCR法で軟骨分化マーカーである2型コラーゲンやアグリカン、肥大分化マーカーである10型コラーゲンを解析し、基質合成能をトルイジンブルー・アルシアンブルー染色で評価した。今後は同定された低分子化合物の軟骨分化誘導のメカニズム、軟骨欠損マウスモデルでの検討を行う予定である。
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