研究概要 |
昨年度に引き続き、既に購入済みであるアイマークレコーダEMR-9(株式会社ナックイメージテクノロジー,東京)から出力される視界ビデオ動画と視線位置の相対座標データから、疑似3次元静止画像および視線停留位置の絶対座標を求めるアプリケーションの開発をおこなった。既存のライブラリを利用するだけでなく、新たにプログラムのコーディングも必要であることが判明したため、さらに有用なライブラリツールを模索するとともに、アプリケーションの完成を目指している。 また、日本においてもポートフォリオ評価と呼ばれる教育手法が脚光を浴びている。ポートフォリオとは「紙挟み」のことであり、ポートフォリオ評価とは「挟まれた全ての学習資料を元に、学生が自己の学習を振り返り、教員は評価を行なう」ことをいい、学校教員や医療関係者など、多種多様な個性や症例を持った対象を見る(診る・看る)人材に対する教育評価には不可欠な手法とされている。本研究でもmoodleを用いたポートフォリオサーバを構築し、学生に協力を募り、実際に実技をする際にEMR-9で撮影した疑似三次元動画像をFLM形式で何時でも閲覧可能な状態にした。同時に様々なプラグインモジュールを組み込んだり、学生管理のために学籍番号が使えるようにカスタマイズをするなど、今後学生の成長過程を容易に追跡出来る体勢を整えた。 上記の通り、本年度はポートフォリオ資料の保存方法、提示方法についても工夫を重ね、moodle上で簡単に閲覧出来る方法を完成させた。ポートフォリオ評価の性格上直ぐには効果を計れないが、可能な限り早急に成果を発表する予定である。
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