研究分担者 |
奥津 文子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (10314270)
今西 誠子 京都市立看護短期大学, 看護科, 准教授 (50321055)
田村 葉子 京都市立看護短期大学, 看護科, 助教 (40518966)
江頭 典江 京都市立看護短期大学, 看護科, 助教 (70547463)
黒木 美智子 京都市立看護短期大学, 看護科, 助手 (10461956)
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研究概要 |
研究目的 1. 21年度の研究目標は臥床状態にある患者の洗髪実施における問題点,工夫している点などの実態を明らかにする事であった。その実態調査からも,従来の洗髪用具は,準備後始かたづけや,限られたスペースが必要で,特にICUなど機器が多い環境で洗髪を行うことの困難さから65%は高分子入りシーツやおむつを使用している事が多い事がわかった。また75%の看護師が新しい洗髪用具を望んでいる。 このことからも今年度の研究は高分子ポリマーを活用して,水漏れがせず十分な水分量で洗髪が可能なパッドを開発することであると考えた。 2. 1か月に1度研究者が集まり,昨年の調査結果を検証するためにモデル人形を使用して吸水量の1200ml用のオムツと900ml尿取りパッド1枚を組み合わせて4回実施してみた。モデル人形の毛髪量は人体より少ないので2000mlでも洗髪ができたが首回りが濡れた。次に人体に使用したが首回りの水漏れと,洗髪する場所だけが濡れるので吸水できない場所ができ,うまく組み合わせて水漏れがないようにするのには熟練度が必要だと考えられた。見た目も違和感のないケープ型の洗髪パッドを作成する事を考えパッドに使用できる大きさの高分子ポリマーシーツ(60センチ×90センチ)を採用してシーラを用いて裁断した。また首回りの水漏れに対しておむつや尿取りパットで作成されていたシャーリングにヒントを得て首のまわりに二重シャーリングを施した。研究者同士何度もこの試作品を使用して相互で洗髪してみたが,最後のすすぎ水を採取して界面活性剤残量が0.5以上であるのでポリマーシートのよく濡れる部分を3重のシートを入れた。これにより。4000mlの湯を使用する事が出来,あわ切れ,吸水もよかった。洗髪終了後パットの除去に摩擦の少ないビニールを最下部に採用することで簡単に除去できた。今後は,一般の成人50例で看護師に洗髪してもらい,不具合を改良してゆく予定である。
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