研究概要 |
課題1 上半身の徒手リンパマッサージをすることによる上肢または下肢浮腫改善への影響の調査 対象: 本研究への同意の得られた続発性リンパ浮腫の患者 場所: 京都大学医学部付属病院女性の心と体の相談室 調査内容: (1) 徒手リンパマッサージによる効果の前後比較 結果: 9名の対象に合計14回の手技を行った。リンパマッサージの最も効果のみられた部位は患側「大腿根部」で平均0.77cm、健側では「下腿最大」の平均0.49cmであった。最も高い浮腫減退率は患側「足首」平均1.85%、健側では「下腿最大」平均1.54%であった。最も患側で浮腫減退率の低い部位は「足背」0.28%、「大腿最大」0.29%、「下腿最大」0.6%であった。周囲径前後差、浮腫減退率ともに「大腿根部」では有意差がみられた(P<0.05)。また、病期によって有意差は見られなかった。 (2) 続発性リンパ浮腫の簡易超音波を用いての画像調査と,徒手リンパマッサージ後の画像変化調査 結果: 4名(1期,II期各2名)の続発性リンパ浮腫患者に簡易超音波を用いて画像測定をした。その結果,1期の患者では水分の蓄積が分かりにくいがII期の患者では脂肪層から筋層に水分の蓄積が顕著にみられた。また,II期の患者では徒手リンパマッサージ後に水分量の減少が認められた。
|