研究課題
「骨配向性誘導」をキーワードに高機能化バイオマテリアルの開発、ならびに細胞培養実験、動物内埋入実験による新生骨誘導能、組織内での細胞配列、配向性定量などを、pQCT、DEXA、μCT、微小領域X線回折法、ナノインデンテーション法をはじめとする材料工学的手法を駆使することで研究を遂行し、骨配向化誘導のための新規概念からなるバイオマテリアルの開発を推進した。主応力ベクトルと表面溝切方向に関する力学シミュレーションを実施し、最適な溝方位を決定するとともに、インプラントの弾性率が低くなるほど、主応力ベクトルの大きさが大きくなることを示した。こうした計算に基づき、実際の新生骨の配向性が溝方向と一致することを確認するとともに、細胞遊走も配向性を決定する支配因子であることを突き止めた。同時に応力に依存しない配向化材料の開発を進め、非公開の材料を用い、石灰化することにより、骨類似配向化材料の作製に成功するとともに、配向化のための最適条件を決定した。足場材料の制御の観点からは、Ti単結晶のすべり線を利用することで、骨芽細胞の配向化を促すことに成功し、一定以上(非公開)の塑性ひずみ量が、細胞配向化に有効であることを証明した。以上の結果に基づき、アパタイト配向化を可能とする手法を骨系細胞の役割に留意しつつ系統的に解明するとともに、骨配向化バイオマテリアルの開発への基礎的指針を示した。これまで2年間の研究結果に基づき、さらに発展させた研究プログラムとして、「骨微細構造から学ぶ骨生体材料学の構築と骨配向化制御」という題目で、最先端・次世代研究開発支援プログラム」に採択されたことから、生物生体組織学的視点と人工生体組織学的視点を融合的にとらえ、骨配向化の制御を可能とすることを今後の課題とする。
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