研究課題
本研究の目的は、閲覧者とのインタラクションに基づいて、自由視点映像技術の画質を改善する手法や、閲覧性の高い映像提示方式を実現することにより、より多くのユーザが自由視点映像の魅力を堪能するための基盤技術を開発することである.H23年度は、これまでに構築した撮影・閲覧環境を用いて、インタラクティブな映像提示方式の開発(項目1)と、高品質な多視点映像撮影システムの開発(項目2)に取り組んだ.項目1:閲覧者にとって易しく優しい映像提示手法の開発簡易な仮想視点位置捜査により、被写体を的確に捉えた映像を撮影する方式を開発した.サッカーの試合の映像から獲得した選手やボールの位置情報を用いて、入力された仮想視点位置から見た被写体の観測状況を推定し、より適切な位置へと誘導する仕組みを提案した.また、インタフェースとして、近年急速に普及が進むマルチタッチデバイスを導入しより簡易で直感的な操作を実現した.さらに、視線検出装置を用いたユーザの注視点解析実験を行い、適切な自由視点映像生成のために必要な知見を収集した.項目2:高画質多視点映像撮影システムの構築これまでに開発した多視点映像撮影システムを高画質化した.デジタル一眼レフカメラと撮影クライアントPCで撮影ノードを構成することにより、大規模空間への拡張と設置作業の簡易性向上を実現した.各撮影ノードでは、動画でFull-HD(1920×1200)画素、静止画で(5616×3744)画素の多視点動画像を撮影することが可能となり、大幅な画質改善が実現された.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)
電子情報通信学会論文誌D
巻: Vol.J95-D, No.3 ページ: 687-696
巻: Vol.J94-D, No.5 ページ: 830-838