振動特徴量計測では、振動計測装置を作成し計測出来ることを確かめた。構築の際、空気圧で皮膚を駆動し、レーザー変位計で皮膚位置を計測することで、非接触で加振・計測できることがわかったので、今後非接触での計測装置に改良する。 従来から研究を続けてきた階層的な物理シミュレーションと提示力計算については、動力学シミュレーションの一部を提示力計算と共に高速更新で行うことで、更新速度の遅い物理シミュレータを用いる場合でも正確に動力学特性の提示ができるようになった。低速更新の物理シミュレータ側で、力覚ポインタで触れている物体の動力学特性(モビリティ行列)を計算し、この情報と提示力を元に力覚側で形状特徴の位置をシミュレーションすることで、ユーザが加えた力が即座に物体の運動に反映される。 3自由度の力覚インタフェースで球形状の力覚ポインタを用いる場合について論文投稿を行った。現在は、6自由度の力覚インタフェースと任意形状の力覚ポインタを用いた力覚インタラクションに拡張するための研究を進めている。 また、振動提示の影響を調べているなかで、ある程度固い物体を指先でタッピングした場合の硬さ知覚が、提示物体のバネダンパ係数と振動提示の周波数・強度の両方の影響をうけること。力覚インタフェースの変位が十分小さい場合には、振動による知覚が主になることなどがわかった。今回の実験ではは自由に触れさせたあと変位を計測したが、今後被験者にタッピングの方法を支持するなどして、変位を統制した実験を行いたい。
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