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2010 年度 実績報告書

マルチスケールな神経振動子協調による脳内情報統合メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21680024
研究機関京都大学

研究代表者

水原 啓暁  京都大学, 情報学研究科, 講師 (30392137)

キーワードエピソード記憶 / 脳波 / 機能的MRI / 脳機能イメージング / 海馬 / 位相同期 / 情報統合 / 中央実行系
研究概要

エピソード記憶に代表される海馬記憶を実現するための動的な皮質間ネットワークが創発するメカニズムを解明することを目的として,脳波とfMRIの同時計測を実施する.これまでに,海馬記憶に関連する課題として風景写真を観察中の脳波とfMRIの同時計測にもとづき,海馬記憶に関連する皮質ネットワークを同定し,前頭からのシータ波の発生タイミングにおいて,前頭前野内側面,前頭眼野,高次視覚領野および海馬傍回場所領域の反応が発生することを示している.また,神経の振動子ダイナミクスの協調により認知処理に必要な皮質ネットワークが動的に形成されていることを示すために,特定の神経活動が発生している際の皮質活動を数百ミリ秒の精度の実時間で妨害する基礎技術として,実時間でのアーチファクト除去を実現可能なシステム構築を開発している.平成22年度においては,この実験システムを用いて海馬記憶が神経振動子ダイナミクスの協調により実現されていることを示すための実験課題を構築するとともに,脳波とfMRIの同時計測を開始した.構築した実験課題は,ヴァーチャルリアリティを用いた物-場所課題であり,この課題を遂行中の脳波とfMRIの同時計測を実施した.その結果,構築した課題を用いることで海馬傍回場所領域と呼ばれる側頭葉内側面を含めて,頭頂皮質,前頭皮質などの広範な活動部位が現れることが示された.今後,この課題を用いて所期の目的を実現する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Neuronal ensemble for visual working memory via interplay of slow and fast oscillations.2011

    • 著者名/発表者名
      Mizuhara H, Yamaguchi Y
    • 雑誌名

      Eur J Neurosci.

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] The origin of scalp EEG during a motor execution task : A new method for simultaneous fMRI and EEG2010

    • 著者名/発表者名
      Mizuhara H, Inui T
    • 学会等名
      16th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mapping
    • 発表場所
      Balcelona (Spain)
    • 年月日
      20100606-20100610
  • [学会発表] 把持運動における皮質間のグレンジャー因果性の動特性2010

    • 著者名/発表者名
      水原・乾
    • 学会等名
      日本認知心理学会第8回大会
    • 発表場所
      福岡県
    • 年月日
      20100529-20100530

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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