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2009 年度 実績報告書

新規てんかんモデルラットの開発および分子病態解明研究

研究課題

研究課題/領域番号 21680037
研究機関京都大学

研究代表者

真下 知士  京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (80397554)

キーワードてんかん / ラット / 疾患モデル / ENUミュータジェネシス / 遺伝子
研究概要

本研究では、Phenotype-drivenとGene-drivenの二つのENUミュータジェネシスアプローチにより、てんかん関連遺伝子に突然変異を有するてんかんモデルラットを作製している。
1) Phenotype-driven ENU mutagenesis
E0739とE1897の二つの自然発症てんかんラットにういて、ポジショナルクローニングアプローチを行っている。二つのラット系統にういてBN/SsNSlcとの交配によりそれぞれ約100匹の戻し交雑仔(BC1)を作製した。作製した戻し交雑仔において、てんかん様発作あるいはその病態特性を評価し、全染色体上の約50個の多型SSLPマーカーを用いてゲノムスキャンを行った。E0739系統についてはラット第4染色体上に、E1897系統については第5染色体上にマッピングすることに成功した。現在、候補遺伝子の検索を行っている。
2) Gene-driven ENU mutagenesis
LGI1とMASS1の二つのてんかん遺伝子にういて、ラットENUミュータントアーカイブから標的遺伝子変異ラットの作製を行っている。既にL385Rミスセンス変異を発見しているLGI1遺伝子については、対応するENUミュータントアーカイブの凍結精子をF344/NS1c未授精卵に顕微授精し、Wistarラット偽妊娠雌に移植することにより産仔を得た。得られた産仔の約半数にLGI1遺伝子L385Rミスセンス変異を確認した。現在戻し交配および兄妹交配により本ラットの系統化を行っている。
MASS1遺伝子については、EARドメインや、ラミニンGドメイン領域を増幅する10個のプライマーを合成した。KURMA 5000頭分のゲノムDNAを対象に、MuT-POWER法によりスクリーニングを行い、点突然変異を検索した結果、T3336CとC10066Aの二つの変異を発見した。MASS1遺伝子の塩基配列情報から、これら変異はサイレント変異とミスセンス変異を引き起こしており、コンピュータ解析からはミスセンス変異は蛋白質機能に影響を及ぼさないと予測された。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Generation of knockout rats with X-linked severe combined immunodeficiency (X-SCID) using zinc-finger nucleases2010

    • 著者名/発表者名
      Mashimo, et al., (他6人)
    • 雑誌名

      PLoS One 5(1)

      ページ: e8870

    • 査読あり
  • [雑誌論文] National BioResource Project-Rat and related activities2009

    • 著者名/発表者名
      Serikawa, et al., (他12人、2番目)
    • 雑誌名

      Experimental Animals 58(4)

      ページ: 333-341

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enhanced colitis-associated colon carcinogenesis in a novel Apc mutant rat2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshimi K, et al., (他7人、6番目)
    • 雑誌名

      Cancer Science 100(411)

      ページ: 2022-2027

    • 査読あり
  • [学会発表] Severe combined immunodeficiency (X-SCID) rats developed by targeted gene disruption using zinc-finger nucleases2009

    • 著者名/発表者名
      Mashimo, et al., (他6人)
    • 学会等名
      The 2009 meeting on Rat Genomics & Models
    • 発表場所
      Cold Spring Harbor, New York, USA
    • 年月日
      2009-12-04
  • [学会発表] 熱刺激誘発けいれん感受性ラットの開発:新たな熱性けいれんモデルとして2009

    • 著者名/発表者名
      真下知士、 大守伊織、大内田守、大野行弘、鶴見東志子、三木崇史、若森実、森泰生、芹川忠夫
    • 学会等名
      Neuro2009(第32回日本神経科学大会)
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-09-16
  • [学会発表] ラットENUミュータジェネシスプロジェクト2009

    • 著者名/発表者名
      真下知士、芹川忠夫
    • 学会等名
      第56回日本実験動物学会総会
    • 発表場所
      大宮
    • 年月日
      2009-05-15
  • [学会発表] チャネル病のモデル動物:電位依存性Na+チャネルNav1.1変異ラット2009

    • 著者名/発表者名
      真下知士、芹川忠夫
    • 学会等名
      第295回CBI学会研究講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-04-03
  • [図書] バイオリソース&データベース活用術(細胞工学別冊)2009

    • 著者名/発表者名
      真下知士、芹川忠夫
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      秀潤社
  • [図書] 無敵のバイオテクニカルシリーズマウス・ラット実験ノート2009

    • 著者名/発表者名
      真下知士
    • 総ページ数
      17
    • 出版者
      羊土社
  • [備考]

    • URL

      http://www.anim.med.kyoto-u.ac.jp/enu

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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