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2010 年度 実績報告書

有機修飾層状複水酸化物を用いたプロセス溶液からのレアメタルの分離回収技術

研究課題

研究課題/領域番号 21681007
研究機関東北大学

研究代表者

亀田 知人  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60333895)

キーワード層状複水酸化物 / キレート剤 / レアアース / キレート錯体形成 / 捕捉 / 選択性 / 銅-アルミニウム系 / 有機修飾
研究概要

レアアースは自動車や電子部品に必要不可欠な金属であり、安定な供給が必要である。その方法の一つとして、廃棄物からのレアアースの回収が挙げられる。本研究では、廃棄物の処理過程において発生する廃液中のレアアースの回収を想定し、層間にキレート剤であるedtaイオンをインターカレートしたCu-Al系層状複水酸化物(edta型Cu-Al LDH)を用いた、水溶液中からのSc^<3+>、La^<3+>及びY^<3+>の捕捉を検討した。
炭酸型Cu-Al LDHを200℃、4hで仮焼することにより、Cu-Al oxideを調製した。Cu-Al oxideをedta溶液に投入し、60℃、3hで攪拌することによりedta型Cu-Al LDHを合成した。1mMのM^<3+>(M^<3+>=Sc^<3+>、La^<3+>、Y^<3+>)水溶液500mlに、edta型Cu-Al LDHをedta/M^<3+>=1、2、3となるようにN_2流通下、30℃、300rpmの条件下で加え、2h攪拌した。対照実験として、実験に用いた最大量のedta型Cu-Al LDHと同量のNO_3型Cu-Al LDHでの捕捉実験も行なった。
Sc^<3+>、La^<3+>及びY^<3+>濃度の経時変化を検討した結果、時間の経過と共にSc^<3+>、La^<3+>及びY^<3+>濃度は低下し、edta/M^<3+>モル比が大きいほど濃度低下が大きかった。また、edta型Cu-Al LDHによる濃度減少は、NO_3型Cu-Al LDHに比べて大きかった。edta型Cu-Al LDHによるSc^<3+>、La^<3+>及びY^<3+>の捕捉は、層間でのedtaイオンとのキレート錯体形成によると考えられる。また、捕捉量はSc^<3+>>Y^<3+>>La^<3+>の順で大きかった。これは、edtaイオンとのキレート錯体の生成定数(pK)がSc^<3+>(23.1)>Y^<3+>(18.1)>La^<3+>(15.5)であることに起因すると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Uptake of Sc^<3+> and La^<3+> from aqueous solution using ethylenediaminetetra acetate-intercalated Cu-Al layered double hydroxide reconstructed from Cu-Al oxide2011

    • 著者名/発表者名
      Tomohito Kameda, Kazuaki Hoshi, Toshiaki Yoshioka
    • 雑誌名

      Solid State Sciences

      巻: 13 ページ: 366-371

    • 査読あり
  • [学会発表] edta型Cu-Al系層状複水酸化物による水溶液からのレアアースの回収2011

    • 著者名/発表者名
      星和暁, 亀田知人, 吉岡敏明
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      (講演予稿集)
    • 年月日
      2011-03-11
  • [学会発表] edta型Cu-Al系層状複水酸化物によるSc^<3+>およびLa^<3+>の捕捉2010

    • 著者名/発表者名
      星和暁, 亀田知人, 吉岡敏明
    • 学会等名
      無機マテリアル学会第121回学術講演会
    • 発表場所
      仙台,東北大学
    • 年月日
      2010-11-04
  • [学会発表] UPTAKE OF HEAVY METAL IONS FROM AQUEOUS SOLUTION BY Mg-Al LAYERED DOUBLE HYDROXIDES INTERCALATED WITH ORGANIC ACID ANIONS, AND ITS KINETICS2010

    • 著者名/発表者名
      T.Kameda, H.Takeuchi, T.Yoshioka
    • 学会等名
      2010 SEA-CSSJ-CMS Trilateral Meeting on Clays (2010TMC)
    • 発表場所
      セビリア,スペイン
    • 年月日
      2010-06-10

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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