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2010 年度 実績報告書

実行機能を中間表現型とした心理-脳神経プロファイルに基づくADHDアセスメント

研究課題

研究課題/領域番号 21683007
研究機関山形大学

研究代表者

大村 一史  山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (90431634)

キーワードADHD / 実験系心理学 / アセスメント / 脳・神経
研究概要

平成21年度に引き続き、実験環境の整備の拡充を図りながら、連続遂行課題(Continuous Performance Task:CPT)を用い、行動抑制に関する事象関連電位を検討した。収集済みのデータと併せて、分析を行ったところ、Go刺激に対する後期陽性成分P3(Go-P3)とNogo刺激に対するP3(Nogo-P3)では、潜時および振幅の明確な差異が認められ、さらにNogo刺激に対しては反応抑制や刺激のコンフリクト検出に関与するとされる陰性成分N2(Nogo-N2)が特異的に観察された。使用した実験課題と測定条件の妥当性を確認するとともに、これらの成分の変動が個人差によって説明されうるかどうかをパーソナリティ特性から検討した。頭頂部におけるGo-P3の潜時がBIS-11で測定される衝動性傾向に負の相関が認められた。またTCIで測定される新奇性探求は同部位の潜時と正の相関を示した。Go-P3の潜時がパーソナリティ特性の脳活動への反映を示すマーカーとなり得る可能性が示唆された。なお前年度の研究成果の一部は年度初頭の国際学会において発表された。
本大学キャンパスの耐震工事が本格化し、脳波実験室に隣接する建物の改修による騒音のため、実験を一時中断し、年度途中に急遽、騒音および電気的ノイズ対策として簡易シールドルームを導入する運びとなった。導入後は、コンフリクト検出に広く使用されているFlanker課題と行動抑制の検討に利用されるGo/Nogo課題を同時に組み合わせたHybrid Flanker-Go/Nogo課題を作成し、ノイズの低減された良好な測定条件の下で順調に実験データの収集が進められたものの、東日本大震災による建物修繕のために、データ収集および解析は来年度へ持ち越すこととなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ADHDにおける実行機能の指標としての事象関連電位2011

    • 著者名/発表者名
      大村一史
    • 雑誌名

      山形大学紀要(教育科学)

      巻: 15巻2号 ページ: 37-48

    • 査読あり
  • [学会発表] 発達障害とパーソナリティーADHDの生物学的基盤と支援-「個人差から迫るADHD」2010

    • 著者名/発表者名
      大村一史
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会第19回大会
    • 発表場所
      東京・慶應義塾大学(招待講演)
    • 年月日
      2010-10-11
  • [学会発表] A complementary approach to impulsivity in ADHD using a time perception task2010

    • 著者名/発表者名
      Omura, K., Okada, N.
    • 学会等名
      Cognitive Neuroscience Society 2010
    • 発表場所
      Montreal, Quebec, Canada
    • 年月日
      2010-04-18

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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