研究課題
物質・エネルギー区分の教科書掲載教材実験に必要な理科教育等施設整備費補助対象の観察・実験器具ならにびそれを継続的に用いるための消耗品を購入した。これまでに購入した観察・実験器具とあわせて、それを用いた教材実験を「教員の卵である大学生」への教育活動に取り入れた。その実践を通して、限られた時間の中で、最低限の実践力を保証するためには、どのような学びを提供すべきかを検証するとともに、提供した学びによる受講生の各単元の観察・実験の指導に対する自信度(修得感)の変化と最低限の時間の中で教師教育に求めるものを検証した。自信度については、実践前(受講前)では、ほとんどすべての単元で「自信が無い」状況だったが受講後には、確たる強い自信までは至らないが、自信がもてるようになってきている。自信があまりもてていないと評価した者は、学ぶことを通して自信過剰気味だったことを自覚したり、「もう少し○○を学びたい(学ばないと自信につながらない)」と、漠然としたものから具体的なものへ自分の不足しているものを見いだすことができており、実践を通して、自らの今の実力を厳しく自己評価していることから今後の成長が期待できる。理科教育史や諸外国の教育に関すること以外を学生は最低限の学びに求めており、とりわけ理科の授業に特徴的な「実験観察指導」「安全指導」「理科室・教材教具の管理」を強く求めていることがわかった。同様の実践は、教員免許状更新講習でも行い、学生教育と同様の結果が得られた。全体的に電磁気関連の単元の学びに、もう少し時間をかけるべきであるということが見えてきた。上述の実践をかいつまんで体験させる機会を中学生に提供し、小学校教師に求められるものとは何かを学ばせることができ、この研究がキャリア教育にも還元できた。
1: 当初の計画以上に進展している
本研究の目的は、小学校理科授業(とりわけA物質-エネルギーに関する区分[物理・化学系])に必要な教師の最低限の資質や実践力を追求し、それをどのように小学校教員養成・現職教師教育に取り入れるのかを考究することである。実際に教科書で取り扱われている教材実験・観察を実体験させながら教科指導に必要な事項の学びについて検証している。実践を通して、限られた時間の中で何をどのように、どこまで学ばせるのかの研究を進めている。A区分だけでなく、当初の予定にはなかったB生命・地球に関する区分[生物・地学系]も少しずつ実践や調査を通して検証を始め、その足がかりができたことから、当初の計画以上に進展していると評価した
A物質・エネルギーに関する区分を実験や観察を通して実践できる教師を養成・育成する教育活動を行うことを通して、これまでの実践の経過ならびに今後の実践から、最低限の時間の中で、何をどのように行うと、どのような自信につながるのかを検証・分析する。B生命・地球区分については、生物系単元で研究を始めたところであり、別な生物系単元や地学系単元まで広げることを模索したい。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)
理科の教育
巻: 61(1) ページ: 36-38
理科教育学研究
巻: 52(3) ページ: 209-233
琉球大学教育学部附属教育実践総合センター紀要
巻: 19 ページ: 57-74
SYNAPSE
巻: 14 ページ: 42-45
琉球大学教育学部紀要
巻: 79 ページ: 127-145
http://ir.lib.u-ryukyu.ac.jp/handle/123456789/22367
巻: 79 ページ: 147-159
巻: 13 ページ: 38-41
日本理科教育学会九州支部大会発表論文集
巻: 39 ページ: 87-90
日本理科教育学会全国大会発表論文集
巻: 9 ページ: 127-127
日本科学教育学会年会論文集
巻: 25 ページ: 28-31