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2010 年度 実績報告書

カムランドにおける136Xe0νββ崩壊探索に向けた基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 21684008
研究機関東北大学

研究代表者

丸藤 祐仁  東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 助教 (60396421)

キーワードニュートリノ / 二重ベータ崩壊 / カムランド / 素粒子実験 / ナイロン
研究概要

本研究では、90%の同位体分離を行った136Xeを液体シンチレーターに溶解し、極低放射能環境下であるカムランド検出器中のミニバルーンに満たして実験を行う事を検討している。
本年度は、ミニバルーンの素材についての開発研究、およびミニバルーンをカムランド検出器へ挿入する手法の開発とテストを中心に行った。
素材については、通常のナイロンフィルムでは放射性不純物が多く、本研究で要求される極低放射能環境を達成できない。そのため、原料と充填物を調査したところ、無機充填物が不純物を多く含む事が判明し、国内外から無機充填剤を含まないナイロン原料を取り寄せ分析したところ、ウラン・トリウム・カリウムについて、それぞれ10^{-13}g/gレベルの高純度の素材を選定する事に成功した。また、特にウランについてはフィルムに加工した状態で10^{-12}g/gを目標にしているが、現在の分析の感度限界である5*10^{-12}g/g未満まで確認できており、高感度分析の最終的な分析結果を待っている。
すでにカムランド検出器には液体シンチレーターが満たされており、バルーン投入口についても空間的に大きな制限があるため、空のバルーンを挿入した上で送液・バルーンの拡張を行う必要がある。そこで春と冬の2回合計1ヶ月半に渡って半径6.5mの扇形、深さ8mの水槽を使用したバルーン投入試験を行い、バルーン投入・投入後の拡張・送液・液交換を目的とした密度調整による層作りのテスト、および周辺の固定器具の開発・補助器具の確認・釣り紐にかかる重量変化のデータ収集や投入エキスパートグループの養成を主導した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Constraints on θ13 from A Three-Flavor Oscillation Analysis of Reactor Antineutrinos at KamLAND2011

    • 著者名/発表者名
      A.Gando, et al.
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 83 ページ: 052002-1-052002-11

    • 査読あり
  • [学会発表] KamLAND : A neutrino Experiment in Underground2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshihito Gando
    • 学会等名
      The 11th Asia Pacific Physics Conference
    • 発表場所
      Shanghai, China
    • 年月日
      2010-11-16

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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