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2009 年度 実績報告書

カーボンナノチューブにおける電子スピンダイナミクスの光検出

研究課題

研究課題/領域番号 21684016
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 雄一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60451788)

キーワード単層カーボンナノチューブ / スピン物性 / ナノデバイス / 光物性 / 物性実験
研究概要

2009年度は単一カーボンナノチューブ架橋型トランジスターの試作を中心に研究を進めた。
単層カーボンナノチューブに電極からスピンを注入し、フォトルミネッセンスを利用して電子スピンを検出するためには、単一の単層カーボンナノチューブを架橋型トランジスター構造に組み込む必要がある。まず、発光効率が高いためにフォトルミネッセンス測定に適しているカーボンナノチューブの架橋構造の作製方法を確立した。酸化膜つきSi基板に溝を加工し、触媒を溝の近傍に配置した上でアルコール化学気相成長により単層カーボンナノチューブを合成した。フォトルミネッセンス測定による評価を用いて、カーボンナノチユーブの発光を確認し、架橋構造の作製に適した化学気相成長の条件を見出した。次に、単一カーボンナノチューブ架橋型トフンジスターの作製を試みた。溝と電極をあらかじめ加工した基板上に触媒を配置し、その後カーボンナノチューブの合成を行った。このように最後に合成を行うことにより、カーボンナノチューブは清浄な状態に保てるため、その本来の特性を測定できることが期待できる。ところが、架橋せずに溝に落ちたカーボンナノチューブにより、バックゲートと電気的に短絡することや大きな漏れ電流が起きるといった問題点が浮上した。そこで、溝の加工後に熱酸化を行ったところ、ゲートの絶縁特性の改善に成功した。これにより、発光測定と電気測定を単一の単層カーボンナノチューブに対して行うことが可能なデバイスを実現した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Trench width dependence of photoluminescence intensity from individual suspended carbon nanotubes2010

    • 著者名/発表者名
      S.Moritsubo, T.Murai, T.Shimada, Y.Murakami, S.Chiashi, S.Maruyama, Y.K.Kato
    • 学会等名
      March Meeting of the American Physical Society
    • 発表場所
      Portland, Oregon, USA
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] 単一カーボンナノチューブFET構造を用いた光電流測定2009

    • 著者名/発表者名
      村井智昭,森坪繁,嶋田行志,村上陽一,丸山茂夫,加藤雄一郎
    • 学会等名
      第70回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2009-09-10
  • [学会発表] 様々な幅の溝に架橋させたカーボンナノチューブからのフォトルミネッセンス2009

    • 著者名/発表者名
      森坪繁,村井智昭,嶋田行志,村上陽一,丸山茂夫,加藤雄一郎
    • 学会等名
      第70回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2009-09-08
  • [備考]

    • URL

      http://ykkato.t.u-tokyo.ac.jp/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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