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2009 年度 実績報告書

量子縮退した原子混合気体を用いた均一光格子の実現

研究課題

研究課題/領域番号 21684022
研究機関東京大学

研究代表者

井上 慎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (10401150)

キーワード冷却原子 / ボース・アインシュタイン凝縮 / 光格子 / DPSSレーザー
研究概要

本研究の目的は、2種(87ルビジウムと41カリウム)の共存するボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)の間に働く斥力相互作用を用いて、より均一性の高いポテンシャルを実現することである。我々は磁場トラップ中での協同冷却を用いて、41カリウムと87ルビジウムの同時ボース凝縮に成功した。凝縮体中の原子数はルビジウムが2x10^5個、カリウムが2x10^4個、と十分な数であった。当初の予定では、10Wのファイバーレーザーを集光して3次元光格子を作る予定であったが、光格子用レーザー光の形(ガウシアンプロファイル)による原子の閉じ込めの効果が大きく、実験上無視できないことが分かった。そこでビーム径を広げるべく、光格子用レーザーのパワーの増強を図った。光格子用レーザーは縦モード単一周波数であることが必要である。そこで我々は、波長1umの単一周波数DPSS(半導体励起固体)レーザーを自作した。ファイバーカップルした808nmの半導体レーザーでNd : YVO4結晶をダブルエンドポンプで励起した。共振器はボータイ型とし、アイリスとエタロンを用いて縦モード単一周波数発振を実現した。さらにエンドミラーから取り出した光の一部をアイソレーターを通して共振器に戻すことで、単一方向発振を実現した。得られたパワーは11ワットであり、このレーザーを光格子の各軸に用いることで十分なパワーを約束できた。このDPSSレーザーの作成は井上研究室の小林淳助教の指導のもと、斉藤祐介、福岡健太、両名の物理工学科卒業論文としてまとめられ、web上でも公開された。この卒論に対する反響は目覚しく、京都大学、北海道大学、さらにオーストラリアなど国内外の多くの研究者から見学など問い合わせが来ている。この自作DPSSレーザーとファイバーレーザーを組み合わせて光格子のセットアップを作成中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://ultracold.t.u-tokyo.ac.jp

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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