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2009 年度 実績報告書

高効率カーボンナノチューブ構造分離法と機能化ナノチューブの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21685017
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

岡崎 俊也  独立行政法人産業技術総合研究所, ナノチューブ応用研究センター, 主任研究員 (90314054)

キーワードカーボンナノチューブ / フラーレン / ナノピーポッド / 発光 / 構造分離法
研究概要

直径の比較的大きな単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を構造分離することができる高分子ラッピング法の開発をおこなった。これまで直径1.3nm以上のSWCNTに対して構造分離が可能な高分子は報告例がなかったが、本研究によって直径約1.4nmのSWCNTを効率よく抽出するフルオレン系高分子を見出した。また、当該フルオレン系高分子の電子構造と抽出できるSWCNTの電子構造の間に関連性を見出した。現在のところ詳細は不明であるが、高分子ラッピング法による抽出メカニズムの解明に非常に重要な知見であると考えている。さらなる分光測定実験や物性理論による解析により、その本質に迫る予定である。
さらに、構造選別された機能性SWCNT材料開発のための予備実験として、蛍光分子を構造未選別のSWCNTに内包し、内包分子からの蛍光寿命測定などの物性測定をおこなった。その結果によると、蛍光分子はSWCNT中で1次元配列構造をとっており、その1次元性に起因した物性を発現している可能性が高いことがわかった。つまり、分子や単結晶とは異なる物理現象が期待され、非常に興味深い。また、他の蛍光分子についても同様の実験をおこなったところ、SWCNTの直径に依存して、内包された分子の配列構造が変化し、それを反映した蛍光スペクトルおよび蛍光寿命を持つことがわかった。
また、n型半導体特性を示すと報告されているアザフラーレンを内包したSWCNTの物性を調べたところ、観測されたn型特性はドープされたSWCNTそのものの特性ではなく、トランジスタ構造に起因するものであることを示唆する結果を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Hot-Guest Interactions in Azafullerene(C_59N)-Single-Wall Carbon Nanotube(SWCNT) Peapod Hybrid Structures2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Iizumi, T.Okazaki, et. al.
    • 雑誌名

      Chem.Commun 46

      ページ: 1293-1295

    • 査読あり
  • [学会発表] N型半導体特性を示すアザフラーレン内包カーボンナノチューブの電子構造2010

    • 著者名/発表者名
      飯泉陽子、岡崎俊也、劉崢、末永和知、中西毅、飯島澄男、Nikos Tagmatarchis
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2010-03-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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