本研究は逆構造素子による有機薄膜太陽電池の性能劣化解析と高耐久化を目的としている。 交流インピーダンス法、キャリア移動度測定、表面AFM測定などを組み合わせて、太陽電池の性能劣化因子の解明を行った結果、n型半導体/PCBM界面に加えて、PCBM : P3HT発電層バルク中におけるモロフォロジー変化が有機薄膜太陽電池の性能低下に起因していることを見出した。この劣化解析を基に作製した逆構造素子において、未封止・大気中で100時間の連続駆動でもほとんど性能が劣化しない高耐久素子の開発にも成功した。さらに素子を封止することによって、フィールド試験において1年以上の連続駆動において95%以上の性能保持が確認できた。
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