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2011 年度 実績報告書

固体フッ素樹脂原料を用いた低環境負荷型バルクシリコン太陽電池表面処理技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21686014
研究機関大阪大学

研究代表者

大参 宏昌  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00335382)

キーワードVHFプラズマ / 地球温暖化ガス / ドライエッチング / 太陽電池 / 高圧力 / 準大気圧 / フッ素樹脂 / 表面処理
研究概要

本年度は,処理速度のさらなる高速化を狙うため,プラズマ励起周波数に60MHzのVHF帯を採用し,その加工特性に検討を加えた.周波数をRF(13.56MHz)からVHFに上昇させることで,プロセス雰囲気中の酸素濃度やプロセス全圧等について,安定にグロー放電を生成しうる条件の自由度が向上する効果があることを明らかにした.VHFプラズマではRFプラズマに比べ空間的に局在化する傾向があり,エッチング後のSi表面プロファイルから得られる最大エッチングレートは,VHFでは,RFの約3倍の値が得られた.このことは,VHFの採用により,より小さな体積空間に大きな電力を投入可能となったことを示唆しており,プラズマの発光輝度はRF励起に比べ5倍以上に達することを確認した.一方,放電ギャップを一様に保てば,VHF励起プラズマの生成面積を拡大することに支障は無く,これまでに40cmまでプラズマ幅の拡大に成功している.ここで表面粗さの観点では,VHF処理したシリコン基板の方が,RF処理した場合に比べて小さいことが明らかとなった.このVHF励起プラズマにおいて,PTFE固体原料から生成されるエッチャントガスは,RF励起プラズマと同様にCOF_2であること,さらに本プロセス中では,SiF_4を生成することでSiのエッチングが進行していることをFTIR吸収分光法により明らかにした.
さらに太陽電池用基板の大半が多結晶Si基板であることから,基本的な面方位である(110),(111),および(100)単結晶Si基板を用いて,本手法のエッチングレートと表面粗さの面方位依存性を調査した.提案する本プロセスでは,得られるエッチングレートおよび面粗さに面方位依存性は無い事が明らかとなり,ごの結果を踏まえて,太陽電池用多結昴Si基板の処理に本手法を適用し,面内一様な処理特性が得られる事を明らかにした.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 高圧プラズマ固体ソースエッチング法におけるプラズマ励起周波数の影響2012

    • 著者名/発表者名
      大参宏昌、梅原弘毅、垣内弘章、安武潔
    • 学会等名
      2012年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      首都大学東京
    • 年月日
      20120314-16
  • [学会発表] エッチャント原料ガスフリーなプラズマエッチング法による太陽電池用シリコン基板の表面改質特性2011

    • 著者名/発表者名
      梅原弘毅、垣内弘章、安武潔、大参宏昌
    • 学会等名
      2011年度精密工学会秋季大会学術講演会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      20110920-22
  • [学会発表] Surface treatment for crystalline Si solar cell using a solid source high-pressure plasma etching method : texturing and affected layer removal2011

    • 著者名/発表者名
      H.Ohmi, K.Umehara, H.Kakiuchi, K.Yasutake
    • 学会等名
      18th International Colloquium on Plasma Processes (CIP2011)
    • 発表場所
      Nantes, France
    • 年月日
      20110704-20110708

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公開日: 2013-06-26  

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