研究課題
移動体通信用携帯端末用の周波数共用および偏波共用アンテナの開発に重点をおき研究を行った。これは昨今、無線通信用携帯端末の多機能化に伴い大きな問題となっている、多数の通信方式に対応したアンテナを携帯端末という狭いスペースに搭載した際のアンテナ性能ならびに通信性能の急激な劣化を解決するものである。本研究ではこれらの問題を、周波数や偏波が共用できるアンテナ開発することで解決しようとしている。その結果、本年度は、携帯電話用マイクロ波直線偏波とGPS用マイクロ波円偏波の両方が同時に送受信できるアンテナを開発した。アンテナ設計は、購入した3次元電磁界シミュレータにより行い、実際に試作して購入したネットワークアナライザにより特性を測定した。また、アンテナの性能向上を図るためには、繰り返しの測定が必要であることから、必要な測定機器や電波吸収体を購入して、本研究室内でも放射測定が行えるようにした。その結果、非常に効率が良い円偏波特性と直線偏波特性を有するアンテナの開発に成功した。更に、アンテナの効率を上げる給電回路の設計や、アンテナに形状的な変形が加わった場合の特性変化などについても検討を行った。これらの研究成果は、本年度は現在までに国際会議論文として3編発表済みであり、2編の掲載が決定している。また、国内での特許申請を1件行い、現在、海外への特許申請準備中である。今後も海外ならびに国内外の学会における発表、および雑誌論文への投稿を行う予定である。
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Proceedings of the Fifth European Conference on Antennas and Propagation 2011
ページ: 647-650
Proceedings of the 2011 International Conference on Telecommunication Technology and Applications
巻: (掲載確定)
Proceedings of the 2011 IEEE Antennas and Propagation Society International Symposium
Proceedings of 2010 International Conference on Broadband, Wireless Computing, Communication and Applications
ページ: 612-615
Proceedings of TENCON 2010-2010 IEEE Region 10 Conference
ページ: 880-883
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