研究概要 |
超高温耐熱セラミックスの効果的な接合法を開発することは,同系セラミックスのアプリケーションを広げるために不可避な命題である.本研究では代表的な超高温耐熱セラミックスである二ホウ化ハフニウム(HfB2)系セラミックスを,焼結助剤を用いる常圧焼結によって作製し, PTLP接合法に用いるNi-Nb合金融体に対する高温濡れ性を系統的に評価した.その結果,純Ni融体はHfB2基コンポジットに対して著しい界面反応を示したが, Nbの添加によってその界面反応を抑えることが可能であることが明らかとなった.これは, HfB2のNi系合金融体中への溶解度の変化もしくは溶解速度の低下によるものあると考えられる.また, Ni/Nb/Niインサート層を用いたHfB2コンポジットの接合を行った結果,接合体は非常に良い密着性を示したものの,接合界面には焼結助剤起因の金属間化合物が生成し,この化合物層が接合体の機械的強度の低下を招くことがわかった.今後は接合体界面部における金属間化合物の生成を低減することのできる焼結助剤の選択および接合条件の策定が望まれる.
|