研究課題
若手研究(A)
本研究では、宇宙輸送システムにおける極低温流体管理技術の確立へ向けて、宇宙機の推進薬タンク内部の自由表面流を対象とし、様々な加速度条件下における熱流動特性を、加振器を用いた地上実験と先進的な解法に基づく数値解析の両面から詳しく調べた。実験では、動的加速度環境ならびに低重力環境の実現方法と熱流動特性の計測手法を確立し、常温液体だけでなく、液体窒素と液体水素を用いた極低温スロッシング試験を実施した。その結果、大きな気液温度比が課される極低温条件に特徴的な凝縮・沸騰現象を確認した他、可視化観察を通じて液面挙動と気液熱交換の相関を整理した。一方、液体ロケットの推進機関を設計するために不可欠な基盤技術として、相変化と実在流体効果を適切に考慮した独自の自由表面流数値解析手法を更に発展させて提案した。
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