• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

植物の病害抵抗性と細胞死機構の時空間的制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21687003
研究機関北海道大学

研究代表者

初谷 紀幸  北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任助教 (90456848)

キーワード植物微生物相互作用 / バイオイメージング
研究概要

植物の病害抵抗性反応の時間的・空間的制御メカニズムの解明を目指して,シロイヌナズナに植物病原細菌Pseudomonas syringae pv. tomato (Pst) strain DC3000を感染させた際に誘導される防御発現系をモデルとして感染細胞の動態を観察した.
非病原性のPst DC3000/avrRpm1の感染を受けた植物細胞を電子顕微鏡で観察した結果,病原細菌を接種してから3時間後の細胞で細胞膜と液胞膜が融合することを見出した.この膜融合をリアルタイムでモニターするために,細胞膜に局在するPIP2a蛋白質にGFPを繋げ,液胞膜に局在するVam3蛋白質にmRFPを繋げた二重形質転換体を作出した.この植物体を蛍光顕微鏡で観察することにより,細胞膜と液胞膜を異なる蛍光で可視化することに成功した.この植物体にPst DC3000/avrRpm1を感染させたのち,二種類の蛍光の挙動を観察した.その結果,感染後3時間目の細胞において,GFPとmRFPの蛍光が重なり,細胞膜と液胞膜が融合することを生きた細胞で観察することができた.このような膜融合は,Pst DC3000/avrRpt2を感染させた細胞においても観察され,感染細胞に共通の現象であることが示唆された.また,病原性のPst DC3000を接種した場合は,このような膜融合はまったく観察されず,膜融合は非病原性の感染に特異的な現象であることが分かった.現在,感染によって誘導される膜融合の生物学的意義について解析を進めている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A novel membrane fusion-mediated plant immunity against bacterial pathogens2009

    • 著者名/発表者名
      Noriyuki Hatsugai, et al.
    • 雑誌名

      Genes & Development VOL.23

      ページ: 2496-2506

    • 査読あり
  • [学会発表] 液胞膜と細胞膜の融合による植物の感染防御機構2010

    • 著者名/発表者名
      初谷紀幸, ら
    • 学会等名
      第51回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本)
    • 年月日
      2010-03-20

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi