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2010 年度 実績報告書

光技術を用いた細胞機能制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21687011
研究機関大阪大学

研究代表者

櫛引 俊宏  大阪大学, 臨床医工学融合研究教育センター, 招へい准教授 (30403158)

キーワード光 / 細胞 / レーザー / サイトカイン / NF-kappaB
研究概要

現在、細胞機能の制御方法として、トランスジェニックやノックアウトをはじめとした遺伝子工学技術や薬剤添加による方法などが行われている。遺伝子や薬剤を利用した従来の方法に頼らず、再生医療に有望な幹細胞などが有する機能を非侵襲的に制御することは疾病の治療・予防にとどまらず、基礎生物医学実験などにも有用なツールとなる。そこで、安全に細胞機能を制御する方法として光技術を応用することが本研究の目的である。本研究では、骨髄間葉系幹細胞へ光照射後に発現タンパク質の網羅的解析を行い、種々の転写因子やサイトカイン分泌量の増減を確認した。TNFα、MIP1α、ICAM1およびIL-8といった炎症性サイトカインの分泌がレーザー照射により発現促進または抑制されているかどうか検証を行った。光照射後のこれらタンパク質発現量の変化を測定していたところ、細胞内で光照射後のみ特異的にリン酸化されているタンパク質が存在することを発見した。そのタンパク質は種々のサイトカイン発現や炎症のキーファクターであるNF kappa Bであることを突き止めた。光照射によるこのキータンパク質のリン酸化機構も明らかにし、これまで測定している各種サイトカイン量の発現変化のメカニズムを解明しつつある。「光照射による細胞内特異的タンパク質のリン酸化」という知見を引き続き研究することで、光がおよぼす細胞機能を解明できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Photodynamic therapy induces interleukin secretion from dendritic cells2010

    • 著者名/発表者名
      櫛引俊宏, ほか
    • 雑誌名

      International Journal of Clinical and Experimental Medicine

      巻: 3 ページ: 110-114

    • 査読あり
  • [学会発表] 波長405nm光がおよぼす生物作用2010

    • 著者名/発表者名
      櫛引俊宏
    • 学会等名
      第22回日本レーザー治療学会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市(招待講演)
    • 年月日
      20100626-20100627
  • [学会発表] 光がおよぼす生物作用2010

    • 著者名/発表者名
      櫛引俊宏
    • 学会等名
      第20回日本光線力学学会
    • 発表場所
      福井県福井市(招待講演)
    • 年月日
      20100611-20100613

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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